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「途方に暮れる」「意味不明…」なファミコンゲーム3選 クリアさせる気ないよね?

攻略本ナシ! 不落の牙城 トーワチキ『エルナークの財宝』

トーワチキ『エルナークの財宝』は見下ろし型のアクションゲーム
トーワチキ『エルナークの財宝』は見下ろし型のアクションゲーム

「クリアさせる気がないゲーム」といえば、1987年にトーワチキから発売された『エルナークの財宝』も外せません。「敵を倒しながら次のステージに進んでいく」というアクションゲームながら、さっそく1面から大きな謎にぶつかります。というのも、1面のとある絶壁で十字キーの上を押し続けない限り、次のステージに進めないのです。ヒントはあるものの、答えにたどり着くにはほど遠い内容で、1面で挫折したという人も多かったようです。

 さらに奇跡的に1面を突破したとしても、ラスボス手前のボス戦がクリアできないという問題が立ちはだかりました。同タイトルには「性格メーター」というシステムがあり、さまざまなアイテムを取ることでそのゲージが善(ライト)や悪(ダーク)へと変動します。問題のボスはライト100%でないと倒せないのですが、その手前でダーク100%でないと通過できない(と見られていた)箇所があり、そしてそこからいくら頑張ってアイテムを集めてもライト100%に到達できませんでした。

 攻略本も発売されておらず、一時はクリア不可能といわれており、一説によると2000年ごろまでネット上を眺めても確実な攻略情報は出回っていなかった、といいます。

『たけしの挑戦状』も『エルナークの財宝』も、2023年現在の観点からするとありえないほど理不尽な謎解きを強いられるもの、といえるでしょうが、当時の子どもたちにとってもそれは同じで、とても自力でクリアできるようなものではありませんでした。

 ただ一方で、当時PC用に発売されていたこの手の謎解きアクションゲームを念頭に置くと、実はそう理不尽と切り捨てるほどのものでもない、ともいえそうです。

 無論、当時のPC用ゲームですから、プレイヤーの年齢層はファミコンのそれに比べ高かったと推察します。加えてそれらPC用ゲームには、「難しいほど良いゲーム」と評される傾向も確かにあったのです。そうしたある程度、謎を謎と楽しめるオトナむきの難易度を、若年層の多いファミコンに持ち込んだ、あるいは許容範囲だろうと判断した結果、全国の子どもたちが悲嘆に暮れることになった、という見方もできるのではないでしょうか。

ファミコンソフト『ジーキル博士の彷魔が刻』の原作である『ジーキル博士とハイド氏』(著:スティーヴンソン/訳:田中西二郎/新潮社 新潮文庫)
ファミコンソフト『ジーキル博士の彷魔が刻』の原作である『ジーキル博士とハイド氏』(著:スティーヴンソン/訳:田中西二郎/新潮社 新潮文庫)

斬新すぎて追いつけない… 東宝『ジーキル博士の彷魔が刻』

 そうした「理不尽な謎」とは別のベクトルで高難易度だったのが、1988年に映画配給会社として知られる東宝から発売された『ジーキル博士の彷魔が刻(ほうまがとき)』です。

 同タイトルは1886年にイギリスのロンドンで出版された小説『ジーキル博士とハイド氏』をモチーフにした横スクロールアクションゲームで、とにかく変わったシステムが特徴的です。

 プレイ開始時はジーキル博士の状態で始まり、目的地である教会を目指して右に向かって進みます。街中にはあらゆる敵が存在し、攻撃を受けてしまうと「ライフ・メーター」が減り、アクシデントや妨害を受ければ「ストレス・メーター」が左の「H」へと傾いていきます。ライフ・メーターがゼロになればゲームオーバーになり、ストレス・メーターが左へ振り切れると、ジーキル博士はハイド氏に変貌し「ハイド・モード」に突入します。

 ハイド・モードは右スクロールから左スクロールに切り替わり、すでに突破したステージのスタート地点から始まります。ハイド氏の状態で敵を倒すことでストレス・メーターが右の「J」へと傾いていき、右に振り切れるとジーキル博士に戻れるのですが、ジーキル博士の時に進んだステージを追い越してしまうと「運命の落雷」が発動してゲームオーバーになります。

 斬新なゲームデザインではありますが、プレイヤーがついていけないほどわかりにくいシステムになってしまったようで、混乱した人も多かったようです。発売当時にプレイした人からは「右に行ったり、左に行ったりでワケがわからなかった」「初めてハイドモードになった時は意味不明すぎて混乱した」といった声が挙がっていました。

* * *

 ファミコンが普及したことで、ヒット作を作ろうと奮闘した各メーカーですが、簡単にクリアできないように工夫を凝らしたことが裏目に出てしまった、といえるかもしれません。しかし上述したように、当時は難易度が高いほど良作、という価値観もありました。これら3作も、クリアした時には大きな達成感を味わえる、かもしれません。

(LUIS FIELD)

【画像】今こそリベンジを! 約40年前に発売された『たけしの挑戦状』のスマホ版(4枚)

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