58年前『ウルトラマン』3話「科特隊出撃せよ」が放送 初めて「カラータイマー」が光るピンチが語られる
ウルトラマンのカラータイマーが点滅したら、タイムリミットが近い合図です。果たしてこの設定が作品や制作現場にどのような影響を与えたのでしょうか。
「カラータイマー」が果たした役割

今から58年前の1966年7月31日、『ウルトラマン』第3話「科特隊出撃せよ」が放送されました。『シン・ウルトラマン』にも登場した怪獣ネロンガが登場するエピソードです。
この回はネロンガの造形、緻密な発電所のセット、遊び心の強いアクション、アラシ隊員のタフネスぶりと、ファンの間でさまざまな角度から語られてきましたが、本稿ではタイムリミットを報せる「カラータイマー」に着目します。何せこの第3話こそ、今や「ウルトラシリーズ」にとって欠かせないものとなったカラータイマーを子供たちに初めてきちんと説明したエピソードなのですから。
前2話はどうだったのでしょう。第1話「ウルトラ作戦第一号」ではベムラーとの戦いの最中、ウルトラマンのカラータイマーが赤く点滅します。とはいえ、この時点ではまだウルトラマンが何者かもよくわかっていません。したがって科学特捜隊の隊員たちは、その点滅理由を推測するほかありません。「危険信号でしょう。赤ランプは万国共通ですからね」「だんだんチカチカが速くなってきた!」「エネルギーが切れるみたいですね」……と間接的ではありますが、カラータイマーとその点滅が示す意味を子供らに教えてくれたのでした。続く第2話「侵略者を撃て」(バルタン星人登場)では「スペシウム光線」という名称が決定しますが、カラータイマーは点滅しません。
そして第3話、ネロンガとの取っ組み合い中、カラータイマーが再び点滅すると石坂浩二さんによる次のナレーションが流れるのです。
「ウルトラマンを支える太陽エネルギーは、地球上では急激に消耗する。太陽エネルギーが残り少なくなるとカラータイマーが点滅を始める。そしてもしカラータイマーが消えてしまったらウルトラマンは二度と再び、立ち上がる力を失ってしまうのである。ウルトラマン頑張れ! 残された時間はもうわずかなのだ……。」
このナレーションは強烈です。ウルトラマンは単に最強なのではなく、自らを犠牲にして「ぼくらのため」に戦ってくれていることを明らかにしてくれたのでした。ナレーションに促されずとも、自然と「ウルトラマン頑張れ!」と応援してしまいます。
空想科学の世界と、お茶の間の子供達を結びつける役割を担ってくれたのがこの「カラータイマー」でした。

