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『魔界村』騎士、攻撃を受けるとパンツ一丁に 序盤から「赤い敵」に大苦戦の苦い思い

1986年6月13日、カプコンからファミリーコンピュータ用ソフト『魔界村』が発売されました。アーケード版から移植された注目のタイトルでしたが、難易度の高さがプレイヤーたちを大いに苦しめました。

パンツ一丁の騎士に興味を惹かれた

『ファミコンミニ 魔界村』(任天堂)
『ファミコンミニ 魔界村』(任天堂)

 1986年6月13日、カプコンからファミコン版『魔界村』が発売されました。1985年に稼働開始されたアーケード版を移植したタイトルでしたが、その難易度の高さはファミコン少年たちを大いに苦しめました。アーケード版で『魔界村』に憧れ、ものすごく安く売られていたファミコン版を購入したものの最初のレッドアリーマーをなかなか抜けられなかったライターの早川清一朗さんが当時の記憶を語ります。

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 かつて、アーケード版の『魔界村』はゲームセンターやデパートのゲームコーナーでしばしば見かけるタイトルでした。当時小学生だった筆者ではゲーム用の小銭を用意するのも難しかったので、誰かがプレイしているのを後ろから見ていただけでしたが、ホラーテイストのゲームでありながら、鎧の騎士・アーサーが攻撃を一発受けるとパンツ一丁になってしまうコミカルさも併せ持ち、とても興味を惹かれていました。

 そんな『魔界村』がファミコンで発売されることを知り、当然欲しいと思いましたが、ちょうどこの時期は『ハイドライド・スペシャル』に『マイティ・ボンジャック』、『スターソルジャー』に『ドラゴンクエスト』と、欲しいカセットが次々と発売されており、『魔界村』は見送るしかなかったのです。

 それから随分と時間が経った頃、おもちゃ屋さんや電器店のチラシを見て、安いカセットがないか探していた筆者は、あるチラシに『魔界村』の新品が500円と書かれていることに気づき、驚愕することになりました。「すぐに買いに行きたい」と一瞬思いましたが、この頃にはすでに「クソゲー」に対する嗅覚が発達しつつあり、「おかしい。新品で500円なんて、怪しい気がする」と思いとどまったのです。

 ただ、筆者の友人のなかには当然飛びついた人間もいたので、友人宅にお邪魔してプレイさせてもらうことになりました。

 そして第一の関門にして、今でも『魔界村』最強の敵ではないかと疑っている、赤いアイツとの激闘を繰り広げることになったのです。

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