もしやウルトラ怪獣じゃない「大先輩」かも? ウルトラマンOP影絵の「ゴリラ」は誰だ
『ウルトラマン』のオープニングには、「ゴリラ」が紛れ込んでいます。あのゴリラの正体は何なのでしょうか。
本当の正体は特撮界の大御所では

『ウルトラマン』のオープニング映像には、実にさまざまな怪獣たちが「影絵」で登場します。それこそ「バルタン星人」や「ネロンガ」「アントラー」など、人気の怪獣たちが鮮やかな色彩を背に黒く映える映像は、実に印象的でした。
さて、この影絵のなかに、「ゴリラ」のような影絵が紛れ込んでいたことを覚えているでしょうか。いったい、こいつは何者なのか……これがファンの間でも意見が割れているのです。
まずあのオープニングの影絵は、前期と後期に分けられます。前期は11話まで使用されており「カネゴン」や「ペギラ」など、前作『ウルトラQ』に登場した怪獣が多く採用されているのが特徴です。12話以降は、「アントラー」や「ギャンゴ」などの『ウルトラマン』に登場した怪獣が増えてきます。
前述のゴリラが登場するのは、前期のオープニングです。ウルトラマンのバストショットの次に映し出されます。大きく突き出した頭頂部が特徴のゴリラが、近くを飛ぶ飛行機を眺めている影絵でした。
言われてみれば、こいつは何者なのでしょうか。恥ずかしながら、筆者はうっかりこのゴリラを冷凍怪獣「ギガス」だと幼少期に、思い込んだままでした。一方、多くのファンは『ウルトラQ』に登場した、巨大猿「ゴロー」と認識してきたようです。
実際、フォルムからしてもギガスよりゴローの方が似ていますし、前期オープニングであることを考えれば、『ウルトラQ』登場のゴローの方がはるかに蓋然性は高いです。
ところが『ウルトラマン 怪獣大名鑑』(マガジンボックス)に掲載された解説では、このゴリラが、ゴローでもなく、人工生命「M1号」であった可能性が示されました。少なくとも、絵コンテにはそう記載されていたようなのです。
この書籍にOPの絵コンテが載っていたわけではありませんが、ファンの間のゴロー説を否定するように「撮影時のコンテによると、ゴローではなくM1号のことらしい。」と書かれています。
「M1号」は『ウルトラQ』に登場した怪獣であり、ずんぐりとした体型に、非常にユーモラスな顔立ちをしています。たしかに類人猿寄りのビジュアルでこそありますが、ではゴローと、どちらがあの影絵に似ているかで言えば、結果は明らかです。「絵コンテ」にその記載があったとしても、この影絵を制作した飯塚定雄さんが、制作過程で変更を加えた可能性も否定はできません。
また可能性だけで言えば、一部でこんな説もありました。監修の円谷英二さんは、1933年の特撮映画『キングコング』に多大な影響を受けています。もしかしたら、この影絵は超有名怪獣「キングコング」なのではないか、という説です。
言われてみれば「飛行機を目で追っている」のは、いかにもキングコング的です。仮にそうだったとすれば、最大のリスペクトが、オープニングにそっと忍ばされていたことになります。まったく、ロマンが尽きません。
(片野)
