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ゲーセンにずらり並んだ「アストロシティ」 青春を燃やし格闘ゲームに打ち込んだ日々

2020年12月に、セガより新型ゲーム機「アストロシティミニ」が発売されることが発表されました。懐かしのアーケード筐体(きょうたい)「アストロシティ」をモチーフとしたゲーム機です。「アストロシティ」とはどういう筐体だったのでしょうか。

ずらりと並ぶアストロシティ そして人

「アストロシティミニ」(セガ)
「アストロシティミニ」(セガ)

 2020年12月に、セガから懐かしのアーケード筐体(きょうたい)「アストロシティ」をモチーフとした新型ゲーム機「アストロシティミニ」が発売されると発表されました。  1993年に発売されたアストロシティは『バーチャファイター』『バーチャファイター2』の流行と共に全国のゲームセンターに爆発的に普及し、大型のゲームセンターに数十台のアストロシティが向かい合わせにずらりと並んでいる光景は、珍しいものではありませんでした。ゲームセンターの風景が、平型筐体からアストロシティのようなアップライト筐体へと入れ替わっていく時代に立ち会ったライターの早川清一朗さんが、当時を回想します。

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 特にアーケードゲームの筐体に興味がなかった筆者は、つい先日発表された「アストロシティミニ」のおかげで、「あの筐体、アストロシティって言うんだ」と知ることになりました。白くて大きな、レバー1本とボタン6つの、1990年代に格闘ゲームをやっていた人間ならどこででも当たり前のように見ていたそれは、今ではゲームセンターと共に少しずつ姿を消しつつあります。特に世界中をむしばむ新型コロナウイルスの影響で、かろうじて持ちこたえていたゲームセンターが力尽きていく現状において、アストロシティを見かける環境はさらに急速に減少しつつあります。かつて自分が青春を燃やし格闘ゲームに打ち込んでいた時代の風景が消えていく姿は、とてつもなく寂しいものです。

 さて、筆者がゲームセンターに通い始めた1990年代の初頭、ゲームセンターの筐体は、インベーダーゲームの流れを汲む平型筐体が主流でした。そこに1980年代半ばからゲームセンターで存在感を発揮していた『アウトラン』や『アフターバーナーII』などの大型筐体が狭いスペースに工夫して置かれており、学生たちが乏しい小遣いをつぎ込んで、持て余す若さを発散していたのです。

 その光景が変化し始めたのが、1990年代の前半です。『ストリートファイターII』の発売により誕生した対戦格闘ゲームという文化は瞬く間にアーケードゲームの世界を席巻し、テーブル筐体が画面を横から見るアップライト筐体に次々と入れ替えられていきました。

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