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伝説レスラーたちは腹ペコだった! プロレス漫画『列伝』が語り継ぐ昭和のメッセージ

80年代に活躍した伝説級のプロレスラーたちを描いたマンガ『プロレススーパースター列伝』では、数多くの名言とともに、レスラーたちが口にする食べ物も印象的に描かれています。そこには、原作者・梶原一騎氏による、昭和の熱いメッセージが込められていました。

ストーリーの要所に登場、「血のしたたるステーキ」

『プロレススーパースター列伝』第2巻(松文館)。「地獄突きがいく! ザ・ブッチャー」編で、少年時代から飢えとともに過ごしてきたブッチャーの活躍が描かれる
『プロレススーパースター列伝』第2巻(松文館)。「地獄突きがいく! ザ・ブッチャー」編で、少年時代から飢えとともに過ごしてきたブッチャーの活躍が描かれる

『はじめ人間ギャートルズ(作:園山俊二)』の“マンモスの肉”や『いなかっぺ大将(作:川崎のぼる)』に登場した“山盛りごはん”など、マンガ・アニメに登場した“心に残る思い出のメシ”や“トラウマ・メシ”は、人それぞれによって数多くあると思います。

 なかでもプロレスマニアにとって忘れられないメニューが、1980年から1983年まで週刊少年サンデーで連載された『プロレススーパースター列伝(作:梶原一騎 画:原田久仁信)』に登場した“血のしたたるステーキ”ではないでしょうか?

 80年代にグルメ・マンガの金字塔といえる『美味しんぼ(作:雁屋哲 画:花咲アキラ)』や『ミスター味っ子(作:寺沢大介)』などが登場し、読者の食欲を刺激する作品が多く生み出されましたが、やはり、プロレスマニアにとってはいつの時代もステーキこそが最高峰のごちそうであり、美食のチャンピオンです。
 
 単行本第2巻に掲載された『首折り魔! スタン・ハンセン』編では、ドリーとテリーのザ・ファンクスが試合前に満腹になるのを避けるため、飼い犬に余ったステーキを食べさせるシーンがあるのですが、これもやたらと美味しそうに描かれています。この場面を見て修行時代のスタン・ハンセンよろしく「犬になりてぇ」と思うほどに食欲をソソられたアラフィフ世代の方もきっと多いことでしょう。
 
 で、そのステーキ。やはり『列伝』の劇中では必ずと言っていいほどストーリーの要所要所に登場するのですが、単行本第1巻「地獄突きがいく! ザ・ブッチャー」編でも、「ステーキ」というワードが物語のひとつの核となっています。

 まず原作者の梶原一騎氏に「2時間もしみじみと波乱の半生を語った」のは、六本木のステーキハウス。そして、その「ザ・ブッチャー」編でのステーキにまつわる名シーンといえば、シカゴで行われた“生きず男”ディック・ザ・ブルーザーとの試合も忘れられない一戦です。

 この時、ブッチャーはプロモーターの権利を持つ“ザ・シーク”と仲間割れしたおかげで試合を干され、「ろくすっぽメシも食ってねぇ」という状況だったのですが、そんなタイミングでブルーザーが「おれをフォールしたヤツにはこの千ドルをくれてやらぁ!」 とTV中継で全レスラーを挑発。ブッチャーが挑戦することになるのですが、試合の最中、「ステーキ……血のしたたる!! ステーキ!」「千ドル……ステーキ!」と叫びながら闘う様は、列伝屈指の名場面といえるでしょう。

【画像】努力で「ステーキ」を勝ち取った? 伝説レスラーたちの自伝

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