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20周年迎えた『忍風戦隊ハリケンジャー』 根強い人気を支える「絆」の力とは?

放送から10年後に思わぬサプライズが…

TVシリーズ『ハリケンジャー』の10年後を描いた映画『忍風戦隊ハリケンジャー 10 YEARS AFTER』Blu-ray(東映)
TVシリーズ『ハリケンジャー』の10年後を描いた映画『忍風戦隊ハリケンジャー 10 YEARS AFTER』Blu-ray(東映)

 魅力的な作品には魅力的な敵が必要です。本作の敵である宇宙忍群ジャカンジャは、その名の通り宇宙忍者という設定で、幹部である暗黒七本槍は忍者ものにありがちな「〇人衆」から着想を得たそうで、最終回まで全員が並ぶことがありませんでした。

 この個性的な7人の中心になったのが、一の槍フラビージョと四の槍ウェンディーヌの女性陣でしょうか。本作での活躍はもちろん、その後のシリーズにも何度か登場する人気キャラとなっています。他にも最後に登場した七の槍サンダールは、声を担当したのが声優の池田秀一さんだったことから、たびたびシャア・アズナブルのようなセリフを使っていて話題になりました。

 このほか、味方側のサポートキャラである無限斎が変身して元の姿に戻れなくなった通称「ハムスター館長」など、当時のハムスターブームになぞったキャラも登場しています。

 また、タイトルの「ハリケン」を風の「ハリケーン」でなく、前年公開されたヒット作『ハリー・ポッターと賢者の石』を略したとする人もいました。戦隊はその時代を映す鏡と言う人もいますが、こういった当時の流行がわかるのも、過去の作品を見る時の醍醐味のひとつかもしれません。

 放送当時の本作の人気を「売り上げ」という単純な数字で計ると、前年の『百獣戦隊ガオレンジャー』が約118億円、本作が約136億円、翌年の『爆竜戦隊アバレンジャー』が約130億円だそうで、前後5年ではもっとも良い成績でした。

 放送終了後、後続シリーズでのゲスト出演でも本作の人気がわかります。シリーズメモリアルで第35作『海賊戦隊ゴーカイジャー』でのゲスト出演ではハリケンジャーの3人全員が登場、他の戦隊とは違って変身してゴーカイジャーと共闘しました。

 そして10周年を記念して、TVシリーズから10年後を描いた異色作『忍風戦隊ハリケンジャー 10 YEARS AFTER』をリリースしています。それまで放送翌年の『VSシリーズ』や他作品でのゲスト出演は他のシリーズでもありましたが、10年も経過して新作が作られるのは異例中の異例。これには本作の出演者やスタッフが定期的に交流をしていて、「10周年を機に何かをやりたい」という話が出てきたからでした。

 企画が成立したのは出演者やスタッフの熱意もあったからでしょうが、「商売として成立する」と、会社を動かすだけの熱量を持ったファンの人気も大きかったと思います。そして、この10周年企画が一定の成功を収めたことで、その後もスーパー戦隊の10周年記念作品が生み出されるきっかけになりました。

 また、この「10 YEARS」で霞一甲/カブトライジャーが「JUN烈」というグループで活動していますが、これは演じていた白川裕二郎さんが所属する純烈のパロディです。本作終了後でもっともブレイクした人かもしれません。筆者は作中をならって、いまだにTVで見るたび「兄者」とお呼びしています。

 忍者は戦隊のモチーフとして人気ですから、また使われることもあるでしょうが、第39作『手裏剣戦隊ニンニンジャー』の時のように、ハリケンジャーのみなさんにゲスト出演してもらいたいと思います。

(加々美利治)

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