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勝利まであと一歩だった?『北斗の拳』でケンシロウを「止めた」意外な男とは

1983年の連載開始から38年を経たいまも、派生作品が続々誕生する格闘マンガ『北斗の拳』。核戦争で文明社会が滅びた世界で、一子相伝の北斗神拳を継承したケンシロウがさまざまな強敵と戦う物語ですが……今回は、ケンシロウを敗北寸前に追い詰めた意外な強敵について考察します。

ケンシロウを追い詰めた強敵は3人いたが…

『北斗の拳』Kindle版第1巻(ノース・スターズ・ピクチャーズ)
『北斗の拳』Kindle版第1巻(ノース・スターズ・ピクチャーズ)

『北斗の拳』は、1983年に「フレッシュジャンプ」の読み切りでいきなりアンケート1位を獲得し、「週刊少年ジャンプ」での連載開始後も3年間アンケート1位を獲り続けた、伝説的格闘マンガです。

 主人公のケンシロウは一子相伝の暗殺拳・北斗神拳の使い手。北斗神拳は人体の急所である経絡秘孔(けいらくひこう)に触れるだけで、相手を破裂させてしまう恐るべき拳法です。その一撃必殺の威力と、「お前はもう、死んでいる」に代表されるインパクトあるセリフ回し、原哲夫先生による迫力ある戦闘描写は一大ブームを巻き起こしました。

『北斗の拳』には、北斗神拳に匹敵する一撃必殺の拳法を使う強敵が続々と登場します。なかでも、ケンシロウを戦闘不能にまで追い込んだ強敵は3人います。回想シーンでケンシロウの胸に7つの傷を刻む南斗聖拳のシン、特殊な体を持ち、経絡秘孔を突いても倒せない南斗鳳凰拳のサウザー、空間を歪める魔闘気で経絡秘孔を突かせない、北斗琉拳のカイオウです。

 シンとの戦いはケンシロウが未熟だった時期ですから、いかに経絡秘孔を突くことが、『北斗の拳』での戦いに決定的な要因かがわかります。

 北斗神拳を中心に「秘孔封じ」の経絡秘孔もあり、ジャギ、ラオウなど北斗神拳の使い手同士の戦いでは、秘孔を突かれてもその効果を封じる場面が多々見られました。

 加えて、北斗神拳継承者であるケンシロウを、経絡秘孔で無力化した拳法家もいます。ケンシロウの兄弟子であり、天才的な力量を持つトキです。トキは、同じく兄弟子であり、自身の実兄でもあるラオウとの戦い方を見せるため、秘孔・新壇中(しんたんちゅう)を突いて、ケンシロウを無力化したのです。

 ケンシロウは動きを封じられますが、自身を慕う女性・マミヤをラオウが殺害しようとしたため、その怒りで秘孔を破ります(余談ですが、生涯女性を殺したことがないラオウが、本気でマミヤを殺害しようとしたかは疑問で、手傷を負わせて戦闘不能にしようとしたのだと思われます)。

 そして、ケンシロウを無力化した拳法家はもうひとりいます。

【画像】ケンシロウに負けて「うわらば!」で散った天才男…今なお活躍する作品たち(4枚)

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