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原作愛がスゴかった、FC版『キャプテン翼』 名ゼリフ「ガッツがたりない!」には秘話も

1988年4月28日、名作サッカーマンガを原作とするゲーム『キャプテン翼』がファミコンで発売されました。それまでのスポーツゲームとは一線を画するシステム、各所にあふれる原作愛、そして名フレーズ「くっ!ガッツがたりない!」など、名作サッカーゲームの魅力をあらためて振り返ります。

独自のジャンルで原作の魅力を再現!

ファミコン『キャプテン翼』が生んだ名フレーズ「ガッツがたりない!」 (C)YOICHI TAKAHASHI・SHUEISYA TV TOKYO CH.12・TSUCHIDA PRO (C)TECMO 1988
ファミコン『キャプテン翼』が生んだ名フレーズ「ガッツがたりない!」 (C)YOICHI TAKAHASHI・SHUEISYA TV TOKYO CH.12・TSUCHIDA PRO (C)TECMO 1988

 全世界累計発行部数8000万部超を誇り、数多くのプロサッカー選手を生み出すにいたった高橋陽一さんの大人気サッカーマンガ『キャプテン翼』。1988年4月28日には同作品を原作とするファミコン(FC)ソフトがテクモから発売され、大きく評価されました。その発売34周年を記念して、FC版『キャプテン翼』の魅力を振り返ります。

●コマンド選択式だから表現できた迫力ある試合風景

 原作の「中学生全国大会編」と「Jr.ユース編」をゲーム化したFC版は、フィールドをドリブルで駆け上がってコマンドでパスやシュートを行うシミュレーションゲームのような設計で、当時のサッカーゲームとしては極めて斬新でした。

 こうした作りにすることでアクションゲーム要素が苦手なファンも楽しめるだけでなく、大空翼が放つ「ドライブシュート」などの各種必殺シュート、それを空手の技術をいかした「三角飛び」で防ぐ名キーパー・若島津の雄姿などが大迫力で描かれました。

●歴史に残る名フレーズ「ガッツがたりない!」

 翼をはじめとする各選手には「ガッツ」というスタミナが設定されており、試合時は時間経過とともに緩やかに減少します。パスやシュートでも消費され、それが必殺シュートやオーバーヘッドキックなどの大技になるとさらに大きく減るので、ひとりの選手にボールを集中させすぎるとやがてスタミナ切れを起こします。

 このときに表示される「くっ!! ガッツが たりない!!」は本作を象徴するフレーズとなり、その後もシリーズ作品やファンの間で長く愛用されています。そんな名フレーズの発想の源は、なんと「開発スタッフであるプログラマーの口グセ」だったとスタッフインタビューで明かされています。本作のために考えられた言葉ではないのに、今ではこれ以上の表現は思いつかないほどになじんでいるのだから不思議です。

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