そもそも高橋名人とは何者? イマクニって? 「ホビー系お兄さん」たちのルーツに迫る
「おはスタ」に現れた「怪人」たちって何者?
「ホビー系お兄さん」製造工場『おはスタ』
高橋名人も前身番組で大活躍したテレビ東京『おはスタ』は、数多くの「ホビー系お兄さん」を輩出してきました。平成以降に登場したお兄さんたちは、また輪をかけて「正体不明」だったようです。
例えば1997年、アニメ『ポケットもモンスター』の主題歌「めざせポケモンマスター」のカップリング曲として収録された『ポケモン言えるかな?』を歌っていた、「イマクニ?」という人物を覚えていますでしょうか。前身タイツ姿という強烈なインパクトながら、ホビー系お兄さんの登場には慣れていた小学生たちは自然と彼を受け入れていました。果たして「イマクニ?」さんは何者だったのでしょうか。
「イマクニ?」さんの本名は今国智章さん。もともとは、ポケモンカードなどに携わるグラフィックデザイナーでした。『ポケモン言えるかな?』は「イマクニ?」が仮歌を担当されていたのですが、なぜかそのままリリース。高橋名人同様、ブームに押し出される形でテレビに出演するようになったのです。今国さんは現在も、ポケモンカードのイベントにご出演中です。
またホビー系お兄さんといえば、「ミニ四駆」イベントで司会を務めていた「ミニ四ファイター」を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、ミニ四ファイターは初代と二代目がいます。初代は1995年に引退しており、二代目の杉山智樹さんはもともとタミヤのアルバイトでした。杉山さんは社員でもないのに、初代から引き継ぎをお願いされ就職。最初から「ミニ四ファイター」ありきで入社したという、稀有な方です。
当時はそれが本業とばかり思っていたホビー系お兄さんも、その出自を見るとリアルな大人の事情があるようです。「会社員」でもヒーローになれる、そう示してくれた彼らに、改めて敬意を表します。
(片野)