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「TVにゴジラが出る!」子供たちが興奮した『流星人間ゾーン』 放送は残念すぎる結果に

子供たちはゴジラに興奮 でも作品は不遇に終わる

『流星人間ゾーン』では、人間の登場人物も活躍していた。画像はゾーン一家が描かれる「流星人間ゾーン3 東宝DVD名作セレクション」(東宝)
『流星人間ゾーン』では、人間の登場人物も活躍していた。画像はゾーン一家が描かれる「流星人間ゾーン3 東宝DVD名作セレクション」(東宝)

 当時のゴジラはTVで放送されていた作品と変わらないほどの人気と知名度がありました。しかし、その評価は人によってまちまちだったと思います。

 筆者のような『仮面ライダー』や第2期ウルトラシリーズを見ていた世代にとって、ゴジラは正義の怪獣というイメージがありました。当時、大きな休みに行われていた子供向けの映画大会「東宝チャンピオンまつり」では、併映映画の中心として新作の他にもリバイバル上映と合わせて定期的に上映されています。

 一方、第1期ウルトラシリーズをリアル視聴していた世代以上には、この子供向けの正義の味方となったゴジラはあまり評判がよくありませんでした。あくまでもゴジラは人間にとって脅威であり、畏怖する存在というイメージが強かったようです。現在ではこの考えの方が多数意見でしょうか。筆者の子供のころに比べて、さらに神格化が進んでいると思います。

 そんなイメージのあった当時の子供たちにとって、ゴジラがゲストでたびたび登場するのは今でいうヒーローの共闘、クロスオーバーとして好評でした。思えば他作品でも、先代のヒーローとの共闘は燃える展開です。それが定期的に見られるのだから、作品の方向性として間違っていなかったでしょう。

 しかし、本作『流星人間ゾーン』は放送を1年に延長することもなく、半年ほどの全26話で終了しました。それはどうしてでしょう?

 あえて言うならば、作品が生まれた時期が遅かったことが問題でした。ゴジラ映画自体も勢いを失いつつあった時代。本作の直前に公開された『ゴジラ対メガロ』(1973年3月17日)も、新作としてはもっとも低い数字を記録しています。

 その背景として、特撮ヒーローが巨大なものから等身大へと人気が移っていたこと。さらに『マジンガーZ』という巨大ロボットアニメの人気が高まってきたなど、当時の子供たちの好みがだんだんと変わっていったことが要因でしょう。

 ゴジラが生まれたのが1954年ですから、この頃は誕生から約20年ほど。他の特撮作品の20年後を振り返ると、ほとんど低迷している時期です。ゴジラ映画もこの2年後には一時休眠することから、長期シリーズの維持というものの難しさを感じざる得ません。

 もっとも、それは年月が経ってから分析した話です。当時、子供だった筆者はゴジラの活躍を大喜びで観ていましたし、キングギドラやガイガンといった強敵の登場にも興奮していました。子供はむずかしい優先順位を付けるよりも、そこで見ている作品に集中していたからでしょう。録画機器が普及していない時代ゆえに作品とは常に一期一会でしたから。

『流星人間ゾーン』は1年に延長されることはなく、半年で終わったのも予想されたほどゴジラ効果がなかったことが原因でしょう。ヒット作でなければ終わらせて、別の作品でヒットを目指す。そんな時代でした。ゆえに多くの子供向け作品が生み出されたわけです。

 作品どうしの切磋琢磨が頻繁だった時代。たとえ2クール作品でも、シリーズ化された作品に負けない輝きがあったと思います。

(加々美利治)

【画像】何なんだ? ゴジラと仲良く握手する巨大ヒーロー『流星人間ゾーン』(4枚)

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