【今夜10時】ドラマ『凪のお暇』は連載を追い越す? 原作の凝縮度と人物描写が凄い
「慎二はやべえ、ゴンもやべえ」…人間のどんでん返し

また、ドラマを見た方で、登場人物たちへの印象がだんだんと変わっていった方が多いのではないでしょうか?
原作者コナリミサト先生が描く物語には、「人間は一面的ではなく多面的である」という描写が多く見られます。マンガ『凪のお暇』でも、最初の方では空気を読み過ぎる凪にとって試練となる人びとの出現……と、凪の目線で描かれるところから始まりますが、突如他の登場人物目線のターンが訪れます。
テンプレ通りのキャラクターと思って読んでいると、「え!この人こういうこと考えてたんかい!」と、別角度からの衝撃にショックも大きく、「…すごくわかるこの人…すごく重要…」と登場人物に深く入り込んでいるのです。
話のどんでん返しではなく、人間のどんでん返し。
ドラマとマンガに少しずつ違いはあれど、『凪のお暇』の登場人物たちが魅力的で全員が輝いている、匠の仕掛けだと思います。
『凪のお暇』に欠かせない魅力として、「こじらせた大人の恋愛」があります。ドラマでは恋愛面がより強化されており、すれ違い続ける三角関係にもどかしさを感じ、悶えます。
突然ですが、学園系少女マンガの世界には「黒王子vs白王子」といった関係図があります。
なんの取り柄もない(と思っている)主人公の前に現れる2人の男性。ひとりは主人公と喧嘩ばかりするドS系男子。鈍感で自分の気持ちに気付けなかったりする一面があります。もうひとりは主人公にいつも癒しをくれる天然王子様。優しさに溢れていますが、意外と闇を抱えていたり、知能犯であったりします。
そんな2人との三角関係…最後にゴールインするのは、意外にも……と、凪、慎二、ゴンの3人にも「学園系少女漫画の黄金バランス」を当てはめて考えてみるのも楽しいかもしれません。
ドラマ『凪のお暇』は、原作単行本5巻分の内容をほぼ超え、第6巻に収録予定の連載内容にも乗り上げ始めるほどのスピードで進んでおります。連載を超えたその先のドラマ展開は、いったいどうなるのでしょうか。
漫画の内容を数話分超えるかも知れない珍しい現象に、『凪のお暇』の世界が大いに盛り上がっていくことは間違いありません!!
(別冊なかむらりょうこ)
※ドラマ『凪のお暇』第7話は、2019年8月30日(金)22:00から、TBSテレビなどで放送予定です。





