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アニメ制作を支える「変態」たち。変態度アップも一流への道?【この業界の片隅で】

アニメ業界の片隅で生きる筆者・おふとん犬が、業界の片隅で拾ったさまざまな話題を取り上げて解説します。第1回は、アニメ制作を支える「変態」たちについてです。変態といっても、必ずしもエッチなことではなく、どんな「好き」であっても、突き抜ければ一流に近付くことができる……というお話です。

「趣味」や「性癖」は、制作現場で武器になる?

さまざまな国の海軍艦艇をモチーフとした美少女が登場する、アニメ『艦隊これくしょん –艦これ-』 (画像はBlu-ray 第4巻限定版/KADOKAWA)
さまざまな国の海軍艦艇をモチーフとした美少女が登場する、アニメ『艦隊これくしょん –艦これ-』 (画像はBlu-ray 第4巻限定版/KADOKAWA)

 アニメ制作やアニメビジネスの現場における、「ちょっと知りたい話」「さまざまな裏話」を紹介します。今回は、アニメ制作現場で実は大活躍している「変態」たちのお話。業界の片隅で活動する「おふとん犬」さんが解説します。

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 たとえば偉い人に呼び出されて、「旧日本軍の空母『赤城』を擬人化した美少女のキャラクターをデザインして欲しい。もちろん、兵器としての性能や特徴を可能な限り取り入れる形で」と依頼されたら、どんなふうに思うでしょうか。

 私なら、こう考えるでしょう。「空母を“美少女化”ってどんなだよ! 無茶ぶりもええ加減にせえよ、この頭パンジャンドラム野郎!」。

 もちろん、自己保身に長けた私は、口にも顔にも出しませんが。

 ところが、そんな無茶な依頼にも応えられてしまう人がいます。妄想した美少女を描くのが、本物の美少女とキスするより好きなイラストレーターたちです。兵器と聞けば世界の果てまで見物に出かけ、砲身の光り具合に興奮して卒倒してしまう、ミリタリーオタクのデザイナーたちです。

 高い人気を誇るメディアミックス作品『艦隊これくしょん -艦これ-』や、2019年10月からテレビアニメの放映も始まった『アズールレーン』は、こうした方々の存在あってこそです。

 妄想の美少女を絵にする方が、現実の女の子とよろしくやるよりも好き。憧れの兵器を一目見るためなら、明日の予定さえ確認せずスッ飛んで行く。こういう人たちのことを、世の中では総じて「変態」と呼びます。

 イラストレーターさんやアニメーターさんに「ご趣味はなんですか?」と訊ねると、「絵を描くことです!」と答える方がたくさんいらっしゃいます。時には心身に不調をきたすほど仕事で絵を描いておきながら、気晴らしにまた絵を描くのです。彼らはいわば、「絵の変態」です。

「好き」の対象が変わっていたり、その度合いが突き抜けている(=「変態」)であればあるほど、時には心ない人には「キモイ」と蔑まれ、時には人間失格のような目で見られてお説教されることもあります。

 大きなお世話です。

 他人に極端に迷惑をかけたり犯罪に手を染めたりしていない限り、「変態」であることもまた自由。社会生活を送るうえで時々羞恥心を抱くことはあっても、反省したり自らを矯正しようしたりする必要はどこにもないはずです。とりわけアニメ業界では、この「変態であること」が大きな武器になる場合があるのですから。

【画像】アニメ化実現した『アズールレーン』 美少女たちが艦船モチーフの装備で戦う(4枚)

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