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ソーシャルゲームが続々開発中止のワケ 「儲からなければサービス終了」には落とし穴が?

「サービス終了」が負の連鎖を引き起こした

ひとりの人間が遊べるゲームタイトルには限りがある(画像:Photo AC)
ひとりの人間が遊べるゲームタイトルには限りがある(画像:Photo AC)

 サンクコストとは「いままでつぎ込んだお金や時間、労力を惜しむ」気持ちが、意思決定に影響を与えることを指します。

 現代人は忙しい上に、ゲーム以外にも膨大な量の娯楽があり、可処分時間の奪い合いが発生しています。ソーシャルゲームはプレイにそれなりの時間がかかるため、あまり多くのタイトルを遊ぶことはできません。個人差はありますが、社会人ならひとりにつき、2タイトル前後がせいぜいでしょう。

 そして世の中には、すでに高い評価を受け、多くのユーザーがプレイしているタイトルが複数存在しています。膨大な数のソーシャルゲームやブラウザゲームが消えてゆくなかで生き残ってきたタイトルは、お金と才能と労力をどんどんつぎ込み、さらに優れたコンテンツとして昇華されて行きました。

 いままで遊んできた面白いタイトルを止めてまで、新しいタイトルを遊ぶのか? と問われれば、多くの人が「NO」と答えるでしょう。遊んだとしても、無料で遊べるさわりだけになる可能性が高いと思われます。新しいタイトルが「可処分時間」を獲得するのは、極めて難しい状況となっているのです。

 加えて、儲からないタイトルをすぐにサービス終了するスタイルは、ユーザーの信用を大いに損ないました。ユーザーが「あの企業のタイトルはすぐにサービス終了するから、課金は止めておこう」と考える、負の連鎖を引き起こしてしまったのです。エンターテイメントはユーザーを楽しませるものであり、不安を与えるものであってはいけません。ここに、大きな判断ミスがあったと思えます。

 ゲームとは、娯楽とは、まず楽しさ、面白さを提供するのが第一です。ユーザーは「楽しい!」「面白い!」と感じたときにお金を払ってくれるものです。それが分かっている企業は、優れたクリエイターによる、コンテンツのブラッシュアップとアップデートを欠かしません。宣伝もまめに行い、リアルイベントを開催してユーザーに「実体験」を提供し、コンテンツとユーザーの一体化を推し進めています。

 結局のところ現在は、新作を乱発する意味はほぼなくなっており、リソースを集中して力の入ったタイトルを開発、維持する方向にシフトするフェーズに入ったと考えて良いと思われます。よりハイクオリティなソーシャルゲームを遊べると考えれば、決して悪い話ではないはずです。

(早川清一朗)

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