30年前のアニメが次々とリメイクされる3つの理由 共通ワードは「バズり」やすい?
多くの人が反応する単語はバズリを狙いやすい

第三の理由としては、多くの人が知る共通の単語は、SNSでのバズリを狙いやすいためです。『レイアース』のリメイクが発表された直後、なぜか同時代のヒット作である『スレイヤーズ』がトレンド入りし、挿絵やコミカライズを手掛けたあらいずみるい先生が反応する一幕もありました。
仮に『レイアース』の放送が始まったとしたら、皆でいっせいに「獅堂光」たちのセリフを書き込む姿が目に見えるようです。ラストが東京タワーかどうかはまだ分かりませんが、異世界「セフィーロ」を救う戦いを一度終えた直後、3人で抱き合って叫んだセリフは確実にタイムラインを埋め尽くす、そんな予感もしています。
もちろん、これまで名前を挙げた作品以外にも、多くの懐かしいタイトルが今後もリメイクされていくでしょう。「最近リメイクアニメが多すぎないか?」と思う方もいるかもしれませんが、いまは作られているアニメの数があまりにも多いため、知名度のあるリメイク作品が目立ちやすいだけで、割合的にそれほど多いわけではありません。
ただしリメイクといってもそんな簡単な話ではありません。30年前と今とでは社会そのものも常識もかなり変化しています。特にセクハラ描写に関しては『らんま1/2』の「八宝菜」は当時でも厳しいと感じられるレベルでした。いまそのまま出せるわけがありません。
さらに、アニメの技術そのものが飛躍的にレベルアップしたこともあり、当時を遥かに超えたクオリティの作品が求められるでしょう。『レイアース』の伝説の第3オープニング、田村直美さんの「光と影を抱きしめたまま」は当時のTVアニメ2話分に当たる6000枚のセルを使用しており、当圧倒的なクオリティで視聴者を釘づけにしたものです。
しかし、目の肥えた旧来のファンに加え、いまのアニメの水準に慣れている若い世代を新たなファンとして取り込むには、過去を越えていかなければなりません。現場の方々への奮闘、そして利益の還元を何よりも望みます。
(早川清一朗)



