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『ウルトラマン』隊員がしれっと宇宙人→防衛隊の危機管理能力は大丈夫なの?

「邪魔だから」と攻撃されたウルトラマンも

防衛チームからは怪獣扱いされて攻撃されるなど、散々な目にあったウルトラマンネクサス。それだけに、信頼関係が築けた終盤は感動的だった。画像は「ウルトラマンネクサス TV COMPLETE DVD-BOX」(バンダイビジュアル)
防衛チームからは怪獣扱いされて攻撃されるなど、散々な目にあったウルトラマンネクサス。それだけに、信頼関係が築けた終盤は感動的だった。画像は「ウルトラマンネクサス TV COMPLETE DVD-BOX」(バンダイビジュアル)

 そうした「ウルトラマンへの信頼」の総決算が、『ウルトラマンメビウス』のGUYSです。ウルトラマンメビウスは地球での初陣で、ビルを盾にしたり周囲に大きな被害を出したりしてしまいました。

 それに憤慨したGUYSの隊員アイハラ・リュウは、「バカヤロー!なんて下手くそな戦い方だ!(中略)それでもウルトラマンかよ!」とメビウスに説教しました。裏返せば、どれだけウルトラマンを信頼しているんでしょうか。

 メビウスは、シリーズ初の「正体バレした後も地球に残り続けたウルトラマン」としても有名です。なぜ帰還せずに済んだかといえば、防衛チームのトップに話が通っていたからです。実はサコミズ隊長はGUYS JAPANの総監であり、かつてゾフィーに助けられた仲であり、メビウスが地球に派遣されることも知っていました。地球とウルトラの星の関係は、すでに根回しできるほど親密になっていたわけです。

 そんな信頼の蓄積をリセットした作品のひとつが『ウルトラマンネクサス』です。防衛チーム「ナイトレイダー」はネクサスを攻撃するばかりか、戦いで傷ついたデュナミスト(変身者)を捕らえて人体実験するわ、少なくとも序盤には信頼関係はビタ一文ありませんでした。

 本作が奥深いのは、「ウルトラマンが攻撃される理由」が複数あることです。ひとつは、この世界の怪獣であるスペースビーストと勘違いされたから。主に副隊長の西条凪が執拗にやっていましたが、「宇宙から来るのは人喰いのバケモノばかり」の前例が山ほどあり、まして凪はビーストに両親を惨殺されているため、殺意が高まるのも仕方ないのです。

 もうひとつは、ナイトレイダーの母体である組織TLT(地球解放機構)が、ウルトラマンが人類の味方だと知ったうえで、「邪魔をするな」「実力を試す」あるいは「力をよこせ」という思惑で動いているためです。

 ナイトレイダーとビーストとの戦闘は、より強力な兵器を開発するために必要であり、ウルトラマンに介入されると経験値が得られなくなる。また、人類の協力者であるウルトラマンの力を確認する必要もある。さらにウルトラマンの力を解析して(人体実験はそのため)ウルティメイトバニッシャーという超兵器も作っていました。

 ここ数年の新作シリーズは、作品ごとに防衛チームがあったりなかったりで、「ウルトラマン抜きにして怪獣退治は無理」というパターンが多かったりします。が、時々は防衛チームがウルトラマンを疑って攻撃するという、ギスギスした作風もあると良いですね。

(多根清史)

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