ファミコン「憧れの周辺機器」の実はザンネンだった現実 「そ、操作がしにくいよぉ…」
ゲームの周辺機器も、ゲーム機本体やゲームソフトと同様、長い年月をかけて進化・洗練されていきました。そのため、原点に近づくほど粗削りな周辺機器もあり、時代のギャップに驚かされるばかりです。
見た目はカッコイイけど…中身は?

ファミコン時代の周辺機器には、いまでは考えられないようなアイデアの実現を目指したものもありました。しかし、その発想に技術が追いつけず、理想が形にならなかったものも。そんな、「意欲的な残念アイテム」に迫ります。
連射機能がついたものや、入力可能なボタンの数を増やす機能など、いまもさまざまな周辺機器が発売されており、ゲームプレイを大いに助けてくれます。
こうした周辺機器の歴史は古く、ファミコン時代にも数多くの機器が登場しました。しかし、そのなかには個性的過ぎたり、発想が現実に追いつかなかった「残念な周辺機器」もあります。
●「パワーグローブ」
当時、一部のファミコン少年たちが心を奪われ、ちょっとした憧れのまなざしを送っていたのが「パワーグローブ」です。この周辺機器は、名前の通り「グローブ」型で、右腕の指先から前腕部のなかほどまでを覆うという、実に仰々しい外付けコントローラーです。
前腕部の上側に十字キーをはじめ各種ボタンがついており、この部分でゲームプレイも可能ですが、「パワーグローブ」の本領は右手全体の動きで入力できる点にあります。グローブの位置やロール、指を曲げるといった動きを判定し、従来の十字キーやA・Bボタンの役割を実行します。
それまでのゲームプレイは、ボタンを指で押していました。しかし「パワーグローブ」があれば、腕や指を動かすだけでゲームの操作が可能になります。そうしたゲームプレイの想像は、少年たちの心を大きく沸き立たせました。
ただし、その夢を現実化させた人はあまりいません。なによりもまず価格が高く、「パワーグローブ」ひとつで1万9800円もしました。ファミコン本体よりも高額で、新品のファミコンソフトが何本も買えるほどの金額です。
また、精度も低く扱いづらいため、プレイ環境の向上に役立つような機器ではありません。価格が高く、実用性は低い。少年心をくすぐる見た目だけでは、こうした難点を乗り越えることができませんでした。
●「ジョイボール」
「パワーグローブ」のような装着型の周辺機器はファミコン時代でも珍しく、連射機能や操作性の向上などを目指した一般的な外付けコントローラーが、当時もポピュラーな存在でした。
そのひとつである「ジョイボール」も、忘れがたい周辺機器のひとつです。A・Bやスタート・セレクトといった各ボタンが正方形に配置されているものの、ボタン部分は特に目立った変化はありません。十字キーに当たる部分は、半球状の入力デバイスに置き換えられており、その見た目はさながらトラックボールのようです。
しかし、回転させて操作するトラックボールとは全く異なっており、いわゆる「半球型の十字キー」なので、半球部分が回ったりはしません。従来の十字キーは斜め方向の入力がやや難しいのに対し、「ジョイボール」は半球状なので斜め入力もスムーズです。
各ボタンの連射機能もあるためシューティングゲームには向いていましたが、何度もコマンド選択を繰り返すRPGやアドベンチャーゲームだと操作しにくく、汎用性には乏しい周辺機器でした。しかし、半球状という未来的な「ジョイボール」のフォルムは、「パワーグローブ」と同様、視覚的に少年たちを魅了したのも事実です。
