FCソフト『アテナ』小学生には刺激が強すぎた! こそこそ買った恥ずかしい思い出
1987年6月5日、SNKよりファミコン用アクションゲーム『アテナ』が発売されました。ソフトにはカセットテープが同梱されていたのが特徴。『アテナ』と続編『サイコソルジャー』のBGMが収録されていました。
アーケードのプレイをよく見ていた『アテナ』

1987年6月5日にSNKから発売されたファミコン版『アテナ』は小学生相手としては刺激の強い絵柄のパッケージと、同梱されたテーマソング入りのカセットテープの存在で話題を呼びました。アーケード版を人がプレイしているのを見て興味を持ち、ファミコン版を購入したライターの早川清一朗さんが、思い出を語ります。
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筆者が最初に『アテナ』を知ったのは、近所のおもちゃ屋さんの片隅に置かれていたアーケード版でした。このお店はファミコンの試遊台が置かれていたのでよく通っていたのですが、そのすぐ隣に有料のアーケードゲームコーナーがあったのです。お金がない子供には無縁の存在でしたが、それでもどんなゲームをやっているのか気になって、よくギャラリーとして他の人がプレイしているのを見ていました。そのとき目にしたタイトルのひとつが、『アテナ』だったのです。
ドット絵ではありますが、かわいいビキニスタイルの女の子が主人公のゲームとあれば、どうしても気になるのが少年というものです。誰かがプレイを始めるとそっと後ろから近づいて、アテナが剣を振って戦う姿をじっと目に焼き付けていました。
そんなある日のこと、ファミコン雑誌を見ていた筆者の目に、『アテナ』がファミコンのディスクシステムで発売されるとの告知が飛び込んできたのです。
あのビキニスタイルの女の子をファミコンで使える日がやってくる! 即購入することを決意した筆者でしたが、発売まではまだしばらく時間がありました。するとやがて、最初はディスクシステムでの発売とされていたはずが、カセットでの発売に変更になったと告知されたのです。
これは小学生にとっては大事件です。ディスクシステムなら書き換え料500円と説明書代の100円、合わせて600円でなんとかなりますが、カセットとなると金額は一気に10倍近くに跳ね上がります。幸い発売までにはまだまだ時間があったので、ちまちまとお小遣いを貯めて、発売日を今か今かと待ち望んでいたのでした。