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「全スーパー戦隊大投票」最終結果出る そこから紐解ける意外な事実とは?

過去の「大投票」と比べてわかったこととは?

作品部門第1位『海賊戦隊ゴーカイジャー』(2011年)。画像は「スーパー戦隊シリーズ 海賊戦隊ゴーカイジャー Blu-ray COLLECTION 1」(東映ビデオ)
作品部門第1位『海賊戦隊ゴーカイジャー』(2011年)。画像は「スーパー戦隊シリーズ 海賊戦隊ゴーカイジャー Blu-ray COLLECTION 1」(東映ビデオ)

 スーパー戦隊シリーズで20世紀に放送された作品は、『未来戦隊タイムレンジャー』(2000年)までの24作品です。全体の約半分といえるでしょう。その約半分の20世紀作品が、数通りの形でランキングに反映されていません。

 その理由を考える前に、20世紀中に放送された作品の最上位を見ていくと、下記のようになっていました。

・作品部門10位 『秘密戦隊ゴレンジャー』(1975年)
・戦隊ヒーロー部門13位 「ブラックコンドル」 『鳥人戦隊ジェットマン』(1991年)
・戦隊ロボ部門9位 「無敵将軍」 『忍者戦隊カクレンジャー』(1994年)

 一概にはいえないかもしれませんが、今回の番組では近年に近い作品の方が、発表された部分を独占している形ではないでしょうか。これをどう読み解くか、以下は全戦隊シリーズを視聴している筆者の独自の解釈です。

 スーパー戦隊シリーズは半世紀にわたってほぼ毎年、放送されてきた作品です。つまり毎年、新しい作品に刷新していくようなものでしょう。そうなると後年の作品の方が、よりクオリティが高く思えて当然かもしれません。

 そして、この「ほぼ毎年」という点も大きな意味があります。同じようにシリーズものである、『ウルトラマン』『仮面ライダー』『機動戦士ガンダム』といった作品には必ず休眠期間がありました。

 つまり、ほぼ毎年放送されていたスーパー戦隊シリーズは、他シリーズと比べると、新しい作品がよりよく見える可能性があります。加えて、休眠期間に以前の作品を見直すという「温故知新」的な動きに欠けるのかもしれません。あくまでも筆者の私見です。

 むしろ例を挙げるなら、プロ野球選手に置き換えたほうが近いかもしれません。筆者のような『ゴレンジャー』から観ている人間には、プロ野球の名打者といえば長嶋茂雄さんや王貞治さんを思い出します。

 ところが、後年に行くにつれ、落合博満さんやイチローさん、近年なら大谷翔平さんの名も挙がることでしょう。自分が生まれる以前の名前はそもそも浮かばないモノです。そう考えると新しい作品の方が、より多く周知されている、すなわちパイが大きいので票が集まりやすいと考えられるでしょう。

 この考察で過去の大投票を見ていくと、2021年に放送された「発表!全仮面ライダー大投票」では作品部門と仮面ライダー部門は『仮面ライダー電王』、音楽部門は「EXCITE」(エグゼイド主題歌)でした。「発表!全ウルトラマン大投票」(2022年)ではウルトラヒーロー部門は「ウルトラマンティガ」、ウルトラ怪獣部門は「ゼットン」、ウルトラメカ部門は「特空機1号 セブンガー」です。

 ゼットン以外は平成作品からの結果となっていました。ここが注目ポイントでしょうか。というのも、「発表!全ガンダム大投票」(2018年)では、作品部門は『機動戦士ガンダム』、MS部門は「νガンダム」、キャラ部門総合は「シャア・アズナブル」でした。「ガンダム」シリーズでは原典となる作品に票が集まっているのです。

『機動戦士ガンダム』という作品は、メインとなる本編作品以外のところで、ゲームやプラモ、各種メディアにおける新規映像など、新作ともいうべきものが数多く発信され続けています。つまり過去作であっても新鮮なコンテンツやアイテムの多い環境という点が、他のシリーズと大きく違う点でしょうか。

 これを踏まえるとゼットンも、後続作品に人気の強豪怪獣として登場したことで、リアル視聴世代にも訴求力があったと考えられます。

 シリーズ作品というものは、どうしても近年の作品に目が行きがちということなのでしょう。何でも新しいものがいいというのは普通のことなのかもしれません。とはいえ、作品部門1位は過去のレジェンドたちが出演した『ゴーカイジャー』だったというのは、ある意味で20世紀も含めたすべての戦隊が1位だったとも考えられます。

 みんな違ってみんないい。そういう気持ちで今後も戦隊を楽しんで観ていきましょう。

(加々美利治)

【画像】「全スーパー戦隊大投票」作品部門を10位からカウントダウン!

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