ウルトラの「父」と「母」は互いを何と呼んでいる? 後の作品を見ると「まさかの!?」
世界一巨大な夫婦こと「ウルトラの父」と「ウルトラの母」は、お互いにどう呼び合っているのでしょうか? 長年の謎に迫ります。
そもそもふたりに「名前」はあるのか?

「ウルトラの父がいる ウルトラの母がいる」……『ウルトラマンタロウ』の主題歌は、このように始まります。「ウルトラの父」と「ウルトラの母」は「ウルトラマンタロウ」の実の両親、という設定です。したがって、ウルトラの父と母は夫婦関係にある、ということになります。
さて、「父」と「母」は普段、どのように互いを呼び合っているのでしょうか。さすがに「父」「母」と呼び合うようなことはないとは思いますが、では何と呼んでいるのかは気になるところです。
そんなことは、『ウルトラマンタロウ』本編を確認すれば良いと思われるかも知れません。ところが、これがどうにもうまくいかないのです。
何せ母と父は『ウルトラマンタロウ』本編において、ニアミスは多くとも、なかなか「夫婦共演」をしてくれません。特にウルトラの父は、前作『ウルトラマンA』のヒロインで、月星人の「南夕子」と共演する機会の方が多いほどでした。これに関しては、妙な邪推すら働きます。
劇場版ではどうでしょう。1984年公開の『ウルトラマン物語』という映画があります。この映画では日々、特訓に勤しむ幼年時代のタロウと、それを育てる母と父という、「ウルトラ核家族」の暮らしぶりが描かれました。
はたして、父と母は互いのことを何と呼んでいるのか……その決定的な瞬間は物語、中盤にありました。訓練中のタロウを心配する「母」に向かって、「父」がこう呼びかけるのです。
「母よ タロウのことなら心配はいらん」
なんと、ウルトラの父はウルトラの母を「母」と呼んでいました。
とはいえ、子供がいる家庭なら配偶者を「パパ」「ママ」のように、役割で呼ぶことは少なくありません。ちなみに劇中、ウルトラの母は、「父」のことを「あなた」と呼んでいることが判明します。ウルトラ戦士の一族ではありますが、家庭観はどこか昭和的でもありました。
ではタロウが生まれる前はどうだったのでしょうか。「父」と「母」の間柄を知る上で、2009年公開の『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』は非常に重要です。この映画では、これまで明かされてこなかった「父」と「母」の過去の姿が登場します。
劇中の過去シーンで、悪のウルトラ戦士「ウルトラマンベリアル」と戦う、若かりし父(髭なし)と母が描かれるのですが、彼らは互いに「マリー」「ケン」と呼び合っていました。そう、ここまで長らく当たり前のように「父」「母」と呼んできましたが、彼らにも当然ながら名前はあるのです。
ウルトラの父の本名は「ウルトラマンケン」、そしてウルトラの母の本名は「ウルトラウーマンマリー」でした。初登場から30年以上経過して明かされた衝撃の事実は、意外にもリアルタイム世代にまで、届いてはいないようです。
呼称で流れを整理すれば、もともとは名前で呼び合っていたふたりも、子供が産まれ、育てるうちに役割名で呼び合うようになった、と思われます。ウルトラ戦士といえども、庶民派の家庭を築いているのが分かりました。
ちなみに、2020年に配信された『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』のなかでは、父と母がまだ単なるケンとマリーだった頃の、仲睦まじい雰囲気が描かれます。世界一巨大な夫婦のなれそめが気になる方は、ぜひ確認してみてください。
(片野)



