ヒロイン・エルのお色気が強烈!『The・かぼちゃワイン』 少年は「よし、見よう」
1982年7月5日、TVアニメ『The・かぼちゃワイン』の放送が開始されました。三浦みつる先生の手により「週刊少年マガジン」に連載されたコミックのアニメ化で、全95話と2年近く放送された人気作品となりました。
エルのお色気は強烈だった
1982年7月5日は、TVアニメ『The・かぼちゃワイン』(以下、かぼちゃワイン)の放送が開始された日です。三浦みつる先生の手により「週刊少年マガジン」に連載されたコミックのアニメ化で、全95話と2年近く放送された人気作品となりました。小さい頃からずっと見ていた『一休さん』が終わった後の枠で始まったお色気作品に戸惑いながらも毎週楽しんで見ていた、ライターの早川清一朗さんが当時を回想します。
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筆者が住んでいた関東地方では、『かぼちゃワイン』はTV朝日系列で月曜の19:30から放送されていました。今でこそ地上波の19時台にTVアニメが放送されることはなくなりましたが、かつてはさまざまな番組が放送されており、子供たちに貴重な娯楽と翌日の話題を提供してくれていたのです。
この月曜の19:30という枠では、『かぼちゃワイン』の前に6年もの間TVアニメ『一休さん』が放送されており、筆者はまだほんの小さな頃から欠かさず見続けていました。この頃の筆者にとって、人生の半分以上は『一休さん』と共にあったのです。番組が終わってしまったことは、かなりのショックでした。
次の週になり、習慣通りにご飯を食べながらTVを見ていたのですが、19時から放送されていたTVアニメ『あさりちゃん』が終わり、次に画面から流れてきたのが『かぼちゃワイン』のオープニングテーマ『Lはラブリー』だったのです。
なにせ先週まで『一休さん』が流れていた枠です。オープニングに色々と大きなお姉さんがバイーンと登場するとは思いもよりません。家族の手前それほど興味がないふりを装ってはいましたが、ちょうど思春期に差し掛かっていた当時の筆者は「あ、これ見よう」と継続視聴を決意していた覚えがあります。
こうして記憶をたどっているうちにふと思い当たったのですが、一休さんの後に『かぼちゃワイン』のようなお色気ラブコメを持ってきたのは、もしかしたら視聴者層の成長に合わせて、少し大きくなった男の子を狙い討ちしたのではないかと、今になって勘繰りたくなりました。