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苦労の連続だった初代『ロボコン』 制作現場で生まれた画期的な「発明」とは

特撮に息づく、ロボコン発祥の技術

最新作『がんばれいわ!!ロボコン』では新しい「ロビンちゃん」(土屋希乃)も登場。トルネード婆々(清水ミチコ)とともに、中華料理屋での騒動に巻き込まれていく
最新作『がんばれいわ!!ロボコン』では新しい「ロビンちゃん」(土屋希乃)も登場。トルネード婆々(清水ミチコ)とともに、中華料理屋での騒動に巻き込まれていく

『ロボコン』では、着ぐるみにロボットとしての質感を出すためFRPという強化プラスチックを使用しているのですが、出来上がった着ぐるみは立つことすらままならないほど重く、重量に耐えつつ演技ができる人を探すこととなりました。視界も悪く、重量もある着ぐるみの中に入りながら、子供たちの動きについていくのは、大変な苦労があったことと思います。

 さらには『ロボコン』は怒ると耳から煙が出るのですが、これは当然ながらCGではなく実際に火薬を使用しています。もし量を間違えたら頭が爆発してしまうため、慎重にテストを重ねて無事撮影に成功したそうです。

 そして、特撮史上画期的な発明となったのが、目を使っての表情演出でした。ロボコンはアクションや台詞で感情を出すことはできますが、表情が動かないためどうしても不自然になってしまっていたのだそうです。そこで怒ったり泣いたりしている目のパターンをいくつか作って撮影し、よりはっきりとした感情を表現できるように工夫がされていました。

 これと近い手法は現代でも使われており、今年2020年に放送されている特撮番組『ウルトラマンZ』に登場する対怪獣用ロボット「セブンガー」は、まぶた(?)の角度でトロンとした目やシャキンとした目を演出し、活動停止状態の場合は目にバッテン印を入れるなど、機体の状況が表情として理解できるようになっています。ロボコンで生み出された手法は、特撮の世界に延々と息づいているのです。

 そして何と言っても、『ロボコン』に欠かすことができない、ロビンちゃんの存在です。ロボコンとは対照的に、優美で可憐なバレリーナ星のお姫様を演じたのは、後に女優・歌手として活躍される島田歌穂さんです。当時、バレエが踊れてお芝居ができ、なおかつめちゃくちゃ可愛い女の子を探すのはかなりの苦労があったそうで、撮影期日が迫るなか、鈴木プロデューサーもキャラクターの変更を考えるほど追い詰められていたと著書で語っています。

 さまざまな苦労を経て完成した『ロボコン』は、子供たちの熱烈な支持を受け、発売したおもちゃも大ヒットするなど、特撮番組の世界に大きな足跡を残しました。果たして最新作『がんばれいわ!!ロボコン ウララ~!恋する汁なしタンタンメン!!の巻』ではどのようなロボコンが見れるのか楽しみではありますが、どうやら汁なしタンタンメンが恋をしているようなので、きっとものすごく異次元感のあるストーリーが楽しめそうだと、今からワクワクしています。

(ライター 早川清一朗)

●参考文献「スーパーヒーロー 夢を追い続ける男」 著:鈴木武幸 講談社

※映画『がんばれいわ!!ロボコン ウララ~!恋する汁なしタンタンメン!!の巻』7月31日金曜日全国公開予定。

(C)石森プロ・東映

【画像】令和の「ロボコン」は中華屋で奮闘? 新たな「ロビンちゃん」の可愛さにも注目(5枚)

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