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最凶ウルトラ怪獣「タイラント」の秘密 「合体怪獣」の元ネタはどこまで判明している?

暴君怪獣「タイラント」は「頭はシーゴラス」「腕は超獣バラバ」「胴はベムスター」とされています。他の部位は誰のものでしょうか。

ウルトラ兄弟が苦戦してきた怪獣たちが「てんこ盛り」

『ウルトラマンタロウ』で、タロウと戦う前にウルトラ5兄弟を倒していた「タイラント」を立体化した、「ウルトラ怪獣シリーズ 81 タイラント」(バンダイ)  (C)円谷プロ
『ウルトラマンタロウ』で、タロウと戦う前にウルトラ5兄弟を倒していた「タイラント」を立体化した、「ウルトラ怪獣シリーズ 81 タイラント」(バンダイ)  (C)円谷プロ

『ウルトラマンタロウ』の第40話「ウルトラ兄弟を超えてゆけ!」で初登場した暴君怪獣「タイラント」の強さは、まさに規格外でした。地球に到達するまでの道中で、「ゾフィー」「ウルトラマン(初代)」「ウルトラセブン」「帰ってきたウルトラマン」「ウルトラマンA」を打ち倒し、前代未聞の「5人抜き」をやってのけたのです。

 タイラントはただ強いわけではありません。この怪獣は、ウルトラ兄弟たちにこれまで苦戦を強いてきた歴代の怪獣たちが合体した姿をしているのです。劇中のナレーションによれば、「頭はシーゴラス」「腕は超獣バラバ」「胴はベムスター」のものであると語られています。

 なるほど、確かにその通りではあるのですが、ちょっと説明不足な気がしてなりません。「足」も「尻尾」も「耳」も、特徴的な見た目をしていますし、きっと他の怪獣たちの要素もあると思うのです。ちなみに筆者は幼い頃、「足はレッドキング」「耳はイカルス星人」という話を聞いたことがありました。果たして、実際のところはどうなのでしょうか。

幸い、『円谷怪獣デザイン大鑑 1971-1980 豪怪奔放』(編著:鶯谷 五郎/ホビージャパン)という大型本に、当時のデザイン画とラフが掲載されていました。そこの記述と解説文を適宜、参考にします。

「デザイン画」のメモで分かった「元ネタ」

 まずデザインを担当した鈴木儀雄氏の「デザイン画」に、実際に書かれていたメモを見てみます。そこには劇中ナレーションの通り、頭にシーゴラス、腕にはバラバ、そして胴体にベムスターの文字が確認できます。さらに! 足にはレッドキング、そして耳はイカルス星人と書かれているではありませんか。どうやら、幼少時に聞いた話は合っていたようです。

 デザイン画に添えられた解説文を読むと、背中は「超獣ハンザギラン」で、尻尾は「超獣キングクラブ」のものだったことも明かされています。なお、脚本には「ブラックキング」の記述もありましたが、その要素がどこに反映されたのかに関しては、諸説あります。

 それにしても「ウルトラセブン」と戦った相手の要素が、「エレキング」や「キングジョー」などでなく「イカルス星人」というのもまた、実に渋いチョイスです。おそらくはデザイン上の都合とは思われますが、タイラントの怖い顔に不釣り合いな丸くて大きな耳は、デザインをグッと引き立ててくれています。

「合体怪獣」は、タイラント以外でもたくさんいます。現在も「ウルトラ」シリーズの大定番ではありますが、数ある合体怪獣のなかでも、とりわけスッキリとまとまっているのは、タイラントなのではないでしょうか。

参考:『円谷怪獣デザイン大鑑 1971-1980 豪怪奔放』(編著:鶯谷 五郎)

(片野)

【画像】「えっ、分かりやすっ?」 これが合成怪獣「タイラント」の、部位ごとの「元ネタ」です(7枚)

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片野

構成作家。1960年代カルチャーを好む。これまでに「ウルトラ」シリーズをはじめとする特撮番組、「ドラゴンクエスト」「ポケットモンスター」など国民的RPGシリーズ、ギャグマンガのジャンルで記事を多数執筆。

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