【シャーマンキング30周年への情熱(46)】「天井」を知った大人がさらに成長するには…?
自信にあふれていた蓮を動揺させた言葉とは?

さて、いよいよ27話衝撃のラストにつながる戦いについて振り返ります。ハオの息がかかった十祭司のマグナとニクロムが立ちはだかりますが、十祭司としてのプライドだけはあるようで、自ら手を下そうとはせずペヨーテたちをけしかけます。
誰がやるかという問題ではないと思うかも知れませんが、実はシャーマンファイトにおける「場外乱闘」はゴルドバも認めるものです。アニメでは次回そのことが語られるのではないでしょうか。つまり、それによって蓮達を抹殺しようとすること自体に問題はないのです。
「超・占事略決」をまだ学んでいない蓮には荷が重いと思いきや、彼は自信満々で、実際に幹久の見よう見まねで「巫門遁甲(ふもんとんこう)」を身につけていました。「遁甲」というのはニクロムが言っていましたが方位術(方角を見る占い)のことです。
巫力(ふりょく)の流れを見極めれば、それをつかみに行ったり避けたりすることも容易……という、大陰陽師・麻倉葉王らしい術ですね。ハオ一派にとっては基本中の基本らしいものの、アドバンテージを奪われた影響は小さくないと言えるでしょう。
しかし、あるひと言が蓮勝利の可能性を一気に奪います。それはシャーマンファイト予選の際、蓮が命を奪った十祭司・クロムはニクロムの兄だった、という言葉でした。目的達成のためなら破壊も殺人も構わない……当時の蓮はそういう生き方しか知りませんでしたが、今は違います。過去の自分の行いに動揺したことで隙が生まれた彼の胸を、ペヨーテのグランデファンタスマのナイフが貫きました。
ちなみにこの時、ペヨーテは「アディオス、エテルナメンテ(adios eternamente)」と言いますが、これは「さよなら、永遠に」という意味になります。
蓮が脱落すると、ホロホロとチョコラブだけで勝利するのはかなり難しいと言わざるを得ません。ひとまず勝利よりも蓮の止血を優先して成功したふたりでしたが、この先の戦いはどうなるでしょうか……。
花組とアンナたちの睨み合い、ペヨーテたちとホロホロ、チョコラブの戦い、移動中の幹久……となると、葉はどこで何をしているのか気になりますね。それは次回判明するはずなので、楽しみに待つとしましょう。
それでは今回はこの辺で。また次回よろしくお願いします!
(タシロハヤト)