『北斗の拳』ケンシロウの相棒「南斗水鳥拳のレイ」はなぜあんなにもカッコいいのか?
『北斗の拳』に登場した南斗水鳥拳のレイは、最初は悪党として登場したものの、正道に立ち戻り、最後まで誰かのために戦い抜いて命を散らしました。レイの技の鋭さと生きざまに、憧れていた方も多いのではないでしょうか。
「義」のダークヒーロー

『北斗の拳』には数多くのカッコイイ「漢(おとこ)」が登場しますが、強さと美しさを兼ね備えた漢といえば、「南斗水鳥拳のレイ」の名前が真っ先に挙がるのではないでしょうか。
己のためではなく人のために生きる「義星」の宿命を持ち、華麗に宙を舞い指や手刀で敵を切り裂く南斗水鳥拳の使い手で、ケンシロウとも互角に戦いうる実力の持ち主として強烈な存在感を発揮していました。
そんなレイの魅力のひとつは、初登場時に見せたダークヒーローっぷりではないでしょうか。攫(さら)われた妹を探すため、美貌で野盗をおびき寄せては殺し、食料を奪い、旅を続ける……普通に考えると悪党の所業です。美形の拳士が食料を得るためだけに人を殺す異様な行動様式は、読者に戦慄とワクワク感を同時にもたらす稀有なものといえるでしょう。

ケンシロウやマミヤと出会ったばかりのころの、レイの様子も見逃せません。明らかな悪党面で、バットやリンからの評価も散々です。実際、牙一族の斥候として村に入り込んでいるので当然ではありますが。なぜこのような描かれ方をされたのかというと、実は初登場のころはレイが敵として終わるか味方になるかは検討中だったからだとか。週刊連載のライブ感が溢(あふ)れるエピソードといえます。
さらにレイは、マミヤとリンが水浴びしているところに堂々と乗り込むなどやりたい放題です。女性の奪い合いがストーリーの軸ともなっている『北斗の拳』ですが、ここまで堂々と女性目当てのチャラい行動を取るキャラも珍しいといえます。ケンシロウの強さを目の当たりにしてあっさりと牙一族を裏切るなど、最序盤は若干、軽薄な印象を受けるキャラクターでもあるのです。




