最初に撮られた『ウルトラマン』エピソードは「第1話」ではない? 放送順も台本番号もバラバラな制作現場の謎
「第1話」が最初に作られたわけではない?

その方法とは、『ウルトラマン』を「放送順」ではなく「制作順」に観ることです。マニアの皆さんなら「何を今さら」と思うかもしれませんが、普通の人は意外と知らないことです。
『ウルトラマン』の制作は、監督ごとに2~3本のエピソードをまとめて撮影していました。そのなかで飯島敏宏監督の班が、最初に撮影に入ったそうです。そのエピソードが放送第2話「侵略者を撃て」でした。
それでは放送第1話「ウルトラ作戦第一号」は……というと、5番目に制作されたといわれています。ところが台本の表紙には「9」と記されており、9番目だったという説もありました。
実は、制作順と台本に記されている数字は一致していません。以下が制作順に並べたもので、( )内が台本に記された数字です。
第2話「侵略者を撃て」(1)
第5話「ミロガンダの秘密」(2)
第3話「科特隊出撃せよ」(3)
第7話「バラージの青い石」(6)
第1話「ウルトラ作戦第一号」(9)
第8話「怪獣無法地帯」(8)
第4話「大爆発五秒前」(4)
第6話「沿岸警備命令」(5)
第9話「電光石火作戦」(7)
こうして並べるとよくわかりますが、放送順と制作順、台本に書かれた数字がかなりバラバラです。現在の作品ではあまり例がありません。特撮黎明期だった時代ならではの事情でしょう。
通常どおり1話から順に見るのではなく、「制作された順」に見るることで、これまでとは違った視点で楽しめるかもしれません。さらにマニアックな視聴方法として、出演しているキャスト陣の髪形に注目する人もいるようです。近年、リマスター化された画像ならではの注目ポイントでしょう。
もっとも、制作順については上記と異なる解釈をしている文献もあるので、これが絶対に正しいわけではないようです。放送から60周年を迎えた『ウルトラマン』ですが、まだまだ解き明かされていない謎が残っているのかもしれません。
(加々美利治)




