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【シャーマンキング30周年への情熱(50)】葉とマタムネが「人の心が読める」アンナを救う理由

2021年4月から放送中のTVアニメ『シャーマンキング』第32話。「恐山ル・ヴォワール」編も終盤に差し掛かりさまざまなことがわかってきました。情報を整理しながら、大陰陽師・麻倉葉王と恐山アンナの類似点などについて解説します。

大晦日の歌合戦に登場!「ボブ」「あわやりんご」とは何者なのか!?

葉に対して冷たい態度をとっていたアンナだが、葉の心に触れたことで少しずつ心を開き始める。アニメ『シャーマンキング』32話より (C)武井宏之・講談社/SHAMAN KING Project.・テレビ東京
葉に対して冷たい態度をとっていたアンナだが、葉の心に触れたことで少しずつ心を開き始める。アニメ『シャーマンキング』32話より (C)武井宏之・講談社/SHAMAN KING Project.・テレビ東京

 まずはじめに……この連載が今回で50回を迎えました! これもひとえにみなさんのおかげです。本当にありがとうございます! 「恐山ル・ヴォワール」編を取り上げている途中という、何とも記念っぽい時で(笑)、実にめでたい! これからもどうかよろしくお願いします。

 それから、スマートフォン用オリジナルゲーム『SHAMAN KING ふんばりクロニクル』のストア予約が始まっていますが、もう注文は済んでいますか? まだの方はアプリストアに行ってポチッとしていただければ、12月15日のリリース日にプレイ可能になる……はずです! 配信予定日から1か月を切りました。もちろん予約でいきなりお金が取られるわけではないので、安心してプレイしてみてください!

 それでは2021年11月18日(木)放送のTVアニメ『シャーマンキング』第32話を振り返ります。「恐山ル・ヴォワール」編第3回は、大晦日の紅白歌・合・戦から始まりました。葉とアンナが好きなアーティストが出場していますが、「あわやりんご」はともかく「ボブ」が出るのはなかなかカオスですね(笑)

 ちなみにこのボブは70年代から活動しているアメリカのアーティストで、もともとは葉の父・幹久がファンだったようです。彼が修験者修行のために家を出てしまった後、残された葉は幹久の残したレコードのなかからこれを見つけて気に入ったとのこと。以来、ずっと彼のファン、ボブ一筋みたいなところがあります。それはル・ヴォワール編から数年後の現在でも変わっていません。

 あわやりんごについても少し説明しておきましょう。青森県出身の女性歌手で怪奇系艶歌(えんか)という独特の歌を歌うようで、巻き舌が特徴らしいです。モデルは皆さんご存じの大物アーティストだと思いますが、一方、青森で「あわや」と言えば、ブルースの女王と呼ばれた淡谷のり子さんという方がいます。90年代のモノマネ番組では辛口の審査員として登場していたので、30代の方はギリギリご存じかもしれません。筆者は勝手にその名前も含んでいるんだろうと思っています。

 それはさておき、なんだかんだでテレビを一緒に見るところまで関係が進展した葉とアンナですが、徐々にアンナを取り巻く問題の本質が見えてきます。そしてそれを通じて、本作の根本にかかわる設定が明らかになっているので、改めて整理してみましょう!

【画像】大晦日の歌番組を観るアンナと葉、画面にはボブの姿…アニメ『シャーマンキング』32話(6枚)

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タシロハヤト

美少女ゲームブランド「âge(アージュ)」の創立メンバーで、長らくシナリオ、演出、監督等を務める。代表作は「君が望む永遠」シリーズ、「マブラヴ」シリーズ。現在はフリーで活動中。『シャーマンキング』の作者、武井宏之氏と旧知の関係である縁から、同作の20周年企画に参加している。
https://twitter.com/tamwoo_k