『WXIII 機動警察パトレイバー』BS12で放映 「リアルだけど、おかしい」ロボット&怪獣映画たち
マニア人気の高い『ロボ・ジョックス』

巨大ロボットたちが大激突したのは、スチュアート・ゴードン監督による特撮映画『ロボ・ジョックス』(1990年)です。米国映画らしく、ド派手なロボットバトルが繰り広げられます。
核戦争後の近未来、世界は共和国と連邦とのふたつの陣営に分断され、両陣営は戦争の代わりに巨大ロボットたちを戦わせるようになっています。ロボット同士による格闘試合です。レーザー砲や巨大チェンソー、さらにはロケットパンチまで繰り出される、迫力のある攻防となっています。
マニア人気の高い『ロボ・ジョックス』ですが、一般層にはあまり知られていません。ドラマパートがチープなのが、その要因となっているようです。リアルロボットものは、特撮パートとドラマパートとのバランス加減が難しいジャンルでもあるのです。
ロボットのデザインが衝撃的すぎた『ミカドロイド』

東宝が再びリアルロボットものに挑んだのは、原口智生監督の『ミカドロイド』(1991年)です。劇場公開作ではなく、オリジナルビデオ作品としてリリースされました。『シン・ウルトラマン』(2022年)を大ヒットさせた樋口真嗣監督が、「特技監督」デビューを果たした作品でもあります。
太平洋戦争末期に旧日本陸軍が極秘開発していたロボット型の人造人間がバブル時代に蘇り、殺戮を重ねていくという物語です。登場するのは人間大のロボットですが、『ガス人間第1号』(1960年)などの往年の東宝特撮ホラー映画を彷彿させます。
洞口依子さんを恐怖のどん底に追い詰める殺人兵器「ジンラ號」は、戦時中に開発されたという設定のため、1960年代に放映された懐かしいTVアニメ『ロボタン』などを彷彿させる、超レトロなデザインとなっています。思わず笑ってしまいますが、そんな寸胴なロボットが容赦なく襲ってくる姿が不気味でもあります。
世界初のフルCGによる怪獣映画『惑星大怪獣ネガドン』
最後に紹介するのは、巨大ロボットが宇宙怪獣と激突する『惑星大怪獣ネガドン』(2005年)。わずか25分という短編映画ながら、粟津順監督がひとりで創り上げた入魂のフルCGアニメです。
時代は「昭和百年」。人類が火星をテラフォーミングしたことで、火星で眠っていた巨大怪獣が目覚め、地球を襲うというスケールの大きな作品です。かつて未来型ロボットの開発中にひとり娘を事故で亡くしていた博士が二号機ロボットを操縦し、怪獣と戦います。
レトロフューチャーな世界観が魅力的で、怪獣映画やロボットアニメを無邪気に楽しんでいた「昭和時代」が懐かしく感じられる作品となっています。
巨大ロボットが怪獣と激闘を繰り広げるハリウッド大作『パシフィック・リム』(2013年)や、怪獣パニック映画『グエムル 漢江の怪物』(2006年)など、迫力あるロボット映画やリアルな怪獣映画が楽しめる時代となりました。そうした成功作が生まれるまでには、多くの夢狩人たちが流した膨大な汗と涙があったことを覚えておいてください。
※本文の一部を修正しました。(2022年10月23日 14:59)
(長野辰次)





