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初期の「ファミコン」にあった「四角ボタン」の謎 今ではレアな存在になった理由とは?

実は細部に変更が加えられた「後期型ファミコン」

A・Bボタンが丸い形をしている、ファミコンのコントローラー。こちらの方が多くの人にとってなじみ深い?
A・Bボタンが丸い形をしている、ファミコンのコントローラー。こちらの方が多くの人にとってなじみ深い?

 さて、ファミコン発売後に加えられた変更点はボタンだけではありません。ファミコンには大きく分けて前期型と後期型のふたつのバージョンが存在しています。この理由としては、途中で電子機器から漏洩する電磁エネルギー「ノイズ」の発生量が規制された点が挙げられます。

 そのため内部の仕様変更が行われており、前期型ではメインの基板と映像・音声信号を電波信号に変換するRFモジュレータ基板が分けられているのに対し、後期型は一体化されているのが特徴です。

 その他にも本体前面の「FAMILY COMPUTER」と描かれているパネルの部分にも違いがあります。前期型は「FAMILY COMPUTER」だけですが、後期型にはその前に「FF」と書かれています。また、カセットの差込口は前期型が青いプラスチック製なのに対し、後期型は金属で覆われています。おそらくは耐久性の向上を図ったのではないでしょうか。

 さまざまなバージョンが存在しているファミコンですが、ゲームの開発現場ではどのバージョンでも動作を確認しなければいけなかったため、特に数が少ない最初期の四角ボタンファミコンは高価で取引されることもあったそうです。

 現在でも四角ボタンファミコンの買取相場は、丸ボタンのものよりも高くなっています。当時としても珍しかった存在なので、もし中古のゲームハードを扱っている店で見かけたら、値段をよく確認してみるのも面白いのではないでしょうか。もし技術に自信がある方でしたら、壊れていても修理することが可能でしょう。発売から40年経った今でも補修用の部品は潤沢に供給されています。今なお、さまざまな形でファミコンが愛され、遊ばれている何よりの証拠だと思います。

(早川清一朗)

【画像】何だコレ? 色も形も違うけど「公式」な、ファミコン・スーパーファミコン(5枚)

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