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『ゴレンジャー』で衝撃だった「キレンジャーの死」 不可解だった再交代の真相は?

特撮・アニメで、最終回に主役ヒーローが名誉の死を遂げてEND……という結末はよくありますが、物語の途中での「死」は、あまり前例がありません。タブーは破られました。

「キレンジャーの死」にまつわるミステリー

カレーライス大好きのキレンジャー、大岩大太が描かれる、「秘密戦隊ゴレンジャー Blu-ray BOX 3」(東映)
カレーライス大好きのキレンジャー、大岩大太が描かれる、「秘密戦隊ゴレンジャー Blu-ray BOX 3」(東映)

「スーパー戦隊」は今年2025年でシリーズ50周年を迎えました。スタートは1975年『秘密戦隊ゴレンジャー』です。この『ゴレンジャー』全84話のなかで、特撮界のタブーを破ったとも言われているのが、第67話「真っ赤な特攻!! キレンジャー夕日に死す」です。タイトル通り、「キレンジャー」が死にました。

 ただ、この「キレンジャーの死」には不可解な展開があり、コアなファンのあいだでは「永遠の謎」とさえ言われています。なぜキレンジャーは死んだのか? なぜ初代キレンジャーの「畠山麦」さんは降板し、そして復帰したのでしょうか?

 エピソードの流れは次のようなものでした。

 第55話で、「キレンジャー」こと「大岩大太」が突然、所属する「イーグル」の九州支部へと栄転しました。大岩は、自分を「おいどん」と呼ぶ怪力自慢の九州男児で、カレーライスが大好物というユニークなキャラで子供たちの人気者でした。

「新キレンジャー」として現れたのが「熊野大五郎」です。丸い体格を活かした相撲技を得意とし、ナポリタンとあんみつが好物でした。そんなキャラがなじんできた頃の第67話で、「キレンジャー」は「カンキリ仮面」の攻撃を受けて死んでしまいます。13回の出演で衝撃の殉職でした。

 この頃の『ゴレンジャー』は、善と悪とが戦う構図は守りつつも、登場する怪人や互いの必殺技がユニークすぎて、コメディの様相を呈していました。しかし、突如起こった「ヒーローの死」は、命を賭けて戦うリアルな特撮を認識させられる一幕だったように思います。

 さて、「キレンジャーが死んだ」ということは、また新しい仲間が加わるのかと思いきや、あの「大岩大太」が九州支部からカムバックしてきました。こうして、「ゴレンジャー」は再び最初のメンバーで地球の平和を守り続けるのでした……。

みんな思った「カレーライス食べすぎ病気説」

 この「大岩カムバック」に関しては、子供心にも「話がうますぎる」と思わされました。一度番組から姿を消した際には「大岩、カレーライス食べ過ぎ病気説」がうわさされました。

 大岩復帰のときは、「病気が治った」という声もあれば、「大岩人気が高く、抗議が殺到した」、そして「熊野がかわいそう」など、日本じゅうの子供たちが一連の動きについて議論しました。情報が少ない時代に真相を知るのは難しかったでしょう。でも子供たちは真剣に話したはずです。

 真相はどうだったのでしょうか? 有力な説と判断できるものを紹介します。

 まず、先に説明すべきが「契約」についてです。当時の俳優は、ドラマ出演する際は3か月ごとに契約を更新するのが普通でした。この頃の東映特撮ドラマは、おおむね1年以内に終了していましたが、『ゴレンジャー』は2年間放送しています。キレンジャー役の畠山麦さんは番組終了を見越して、早い時期に他の仕事を契約していたとされています。

 当時の関係者もよく話しているというのが、「舞台が決まっていた説」です。舞台は出演決定から約1年後に稽古が始まるのが通常だそうで、早い段階で契約していてもおかしくありません。しかし、どれだけ調べても降板時期に合致する舞台出演の記録が見つからないのです。このあたりは謎のままです。

 他に「ドラマ出演」説があります。『あがり一丁!』(NTV)という、松方弘樹さん主演のドラマで、以前、映画で共演した松方さんとの縁で出演に至ったとか。ただ、早くから出演契約していたとしても、不可解な点があります。出番がすごく多いわけではなかったようで、だとすれば「ゴレンジャーと掛け持ちできたのでは?」とも思います。

 というか、同時期に「舞台」と「ドラマ」の仕事を受けるのはおかしいとも思います。

 とにかく、畠山さんは、早い段階で他の仕事の契約を結んでいたのでしょう。そして、「『ゴレンジャー』は1クール抜けて復帰」が約束されていた、と考えるのが自然です。しかし、それも違うようなのです。

【画像】えっ、すげえスタイル こちらがヒロイン「モモレンジャー」変身前の姿です(5枚)

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玉城夏

特撮LOVEのライター。ウルトラマン、スペクトルマン、メカゴジラが好きです。

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