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ゴジラの次に歴史ある怪獣「アンギラス」 愛されているのに「扱いがひどい」?

チンピラでいえば鉄砲玉、野球でいえば昔の2番打者、お笑いの世界でいえば出川哲朗さん。向こう見ずで職人肌で損な役回りが多いけれど、絶対に必要で可愛がられて存在感のある人っていますよね。「アンギラス」はまさにそういう立ち位置の怪獣です。

当初は主役のはずだったのに?

「ムービーモンスターシリーズ アンギラス(1955)」
「ムービーモンスターシリーズ アンギラス(1955)」

 怪獣映画の金字塔として国内外に知られる「ゴジラ」シリーズの第1作は1954年11月に公開された『ゴジラ』です。ではそれに続く第2作は何だったか、覚えていますでしょうか?

 第2作のタイトルは『ゴジラの逆襲』で、大ヒットした『ゴジラ』の公開からわずか半年後の、1955年4月に公開されています。この2作目で、シリーズの人気怪獣「アンギラス」がデビューしますが、タイトルに「アンギラス」の名はありません。

 なぜ「アンギラス対ゴジラ」ではなかったのでしょうか?

 続く3作目は『キングコング対ゴジラ』、4作目は『モスラ対ゴジラ』と、タイトルに対戦相手の怪獣名が入るのに、なぜ? ……そう、『アンギラス』はちょっと損な役回りを任された、かわいそうな怪獣なのです。

 実は、『ゴジラの逆襲』の企画当初は新怪獣「アンギラス」が主役で、ゴジラをゲストにする予定だったそうです。しかし、テーマを「『ゴジラ』の続編」としたので、やはりメインはゴジラとし、「アンギラス」は脇役に下がります。ここで彼の運命は決まってしまいました。

 アンギラスは、古代の恐竜「アンキロサウルス」の生き残りが、ゴジラ同様に水爆実験により変異して蘇った怪獣とされています。脳が体内の複数個所に分散しているため敏捷で、極めて凶暴。長い尻尾と背中全体を覆う無数の鋭いトゲが特徴の、四足歩行怪獣です。

『ゴジラの逆襲』で、アンギラスは2回登場します。どちらのシーンでもゴジラと対決しますが、それらの合計時間は約10分でしたから、スクリーンに映った時間はさらに短かったわけです。

 アンギラスのスタイルはシンプルで、光線や火炎といった必殺技も特になく、鳴き声も「ヒャ~オ」とカワイイ感じです。格闘シーンは見応えがありましたが、唯一の見せ場はゴジラの喉元への「噛みつき」くらいで、特に勝機をつかむこともなく、ゴジラに喉笛を噛まれて息絶え、とどめの白熱光で焼かれて死んでしまいます。しかも、物語の中盤で出番は終わりました。

 制作期間が短かったこともあるでしょうが、「アンギラス」にもう少し見せ場を作ってくれてもいいのに……ゴジラの引き立て役に使われ、初出演なのに出番も短くて印象も薄い。なんだかかわいそうでした。

 それから月日は流れます。単体作品でデビューして人気を得た『モスラ』、『ラドン』も「ゴジラシリーズ」に登場します。宇宙から「キングギドラ」という大物まで飛んできたこともあり、「アンギラス」はどこへやら……。

【画像】端のほうに…いた! これが平成時代にまた酷い目に遭うアンギラスです

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玉城夏

特撮LOVEのライター。ウルトラマン、スペクトルマン、メカゴジラが好きです。

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