重要な役割を果たした? 短命だけど確かに存在した「ウルトラセブンの弟」とは
ウルトラ兄弟を生むきっかけを作った!?

円谷プロは、『ウルトラセブン』が終了した1968年以降、次のTVヒーローを生み出すのが大命題でした。『ジャンボーX』も、きっと期待されてコミカライズされたのでしょう。残念ながら実写化のチャンスは逃してしまいましたが、少なくとも特撮界にふたつの功績を残したと、筆者は思っています。
ひとつは、「人気作『ジャンボーグA』の前企画になったこと」です。マンガ『ジャンボーX』終了の翌月、1970年12月号から内容を変更した『ジャンボーグA』がスタートしています。連載は翌年3月で終了しますが、のちに企画が復活して、1973年1月から放送の特撮番組となりました。
もうひとつは、あくまで考察ですが、「ウルトラ兄弟を作るきっかけになった(?)こと」です。『ウルトラセブン』は、もともと『ウルトラマン』と切り離した別世界の番組として作られたもので、『ジャンボーX』には前述の設定からウルトラマンシリーズの関連ヒーローにするというプランはあったのかもしれません。
マンガ『ジャンボーX』を振り返ると、第1話に描かれた怪獣は『ウルトラマン』に出てきた「ゲスラ」「ピグモン」ですし、物語の終盤には「ゴモラ」「アボラス」などの怪獣軍団が登場します。さらに衝撃だったのは、ジャンボーXの応援に兄のセブンと、そしてウルトラマンが駆けつけたことでした。
マンガのなかとはいえ、この3ヒーローのコラボの反響は大きかったでしょう。もしかすると、これがウルトラ兄弟という設定の原型だったのかもしれない、とも思えます。
というのも、『ジャンボーX』の連載終了から5か後の1971年4月から、『帰ってきたウルトラマン』がスタートし、初代ウルトラマンやセブンと共演する、いわゆるウルトラ兄弟の設定がオープンになっていくからです。
最後に、気になるのはジャンボーXとはどんな姿なのか? という点でしょう。残念ながらマンガ本編での姿は記事では紹介できませんが、ネット検索すれば見られるほか、ブルマァク社からソフビ人形が発売されています。
(玉城夏)

