『ウルトラセブン』ちゃぶ台宇宙人が登場する「狙われた街」の、現代に通じるテーマとは?
人気エピソードの多い『ウルトラセブン』ですが、多くの人の脳裏に焼きついているのは、モロボシ・ダンとメトロン星人がちゃぶ台を挟んで向かい合ったシーンではないでしょうか。頭の大きなメトロン星人の異形さ、生活感のあるアパートからUFOが飛び立つシュールさも忘れられません。第8話「狙われた街」を振り返ります。
金城哲夫&実相寺監督のタッグ作

たそがれどきは、逢魔時(おうまがとき)とも呼ばれています。昼と夜との境目が消え、不思議なことが起こりがちです。そんな夕暮れの街を舞台に、ウルトラセブンことモロボシ・ダンが宇宙人と対峙するのが、『ウルトラセブン』の第8話「狙われた街」です。
1967年10月~1968年9月にTBS系で全国放映された円谷プロ制作の『ウルトラセブン』は、今なお人気の高い特撮シリーズの金字塔です。なかでも第8話「狙われた街」は、前作『ウルトラマン』(TBS系)のメイン脚本家として活躍した金城哲夫氏と、TBSから円谷プロへの出向ディレクターだった実相寺昭雄監督が、初タッグを組んだ傑作エピソードとして有名です。
2021年4月から『ウルトラセブン 4Kリマスター版』がNHK BSプレミアムで、毎週日曜の朝8時から放送されています。あす5月23日(日)に放送が予定されている「狙われた街」の見どころを、改めてご紹介します。
タバコを吸った途端、狂い出したフルハシ隊員
物語の舞台となるのは「北川町」です。この街で、次々と事件が勃発します。タクシー運転手が女性客にいきなり襲いかかり、銃乱射事件も起きます。ウルトラ警備隊に勤めるアンヌ隊員(ひし美ゆり子)の叔父は北川町で暮らしていたのですが、優秀なパイロットであったのに旅客機墜落事故を起こし、大勢の搭乗客とともに亡くなっています。
事件の真相を追うダン隊員(森次晃嗣)は、正体不明の敵から「ウルトラセブン、手を引け」と警告されます。一連の事件は、やはり侵略宇宙人の仕業だったのです。さらには北川町からウルトラ警備隊本部に戻ってきたフルハシ隊員(毒蝮三太夫)とソガ隊員(阿知波信介)まで、突然暴れ出します。みんなタバコを吸い始めた途端におかしくなったことにダンは気づき、北川町で販売されていたタバコのなかに麻薬成分が混入されていることを突き止めます。
喫茶店にたたずむダンとアンヌ。北川町の駅前にあるタバコの自動販売機を、ふたりは張り込みます。タバコの補充に現れた男をタクシーで追いかけると、男は古いアパートの一室に消えました。ダンが単身でアパートへと乗り込むと、そこで待っていたのはメトロン星人でした。
畳の部屋で、ウルトラセブンであるダンとメトロン星人があぐらを組み、地球人の行く末について語り合います。宇宙人同士がちゃぶ台を挟んで討論するという、非常にシュールな光景です。まさに「センス・オブ・ワンダー」と呼べる、名シーンとなっています。




