色でメンバーを分ける『戦隊』と『プリキュア』 比べて見えた「人気色の違い」とは?
男女で人気に差がある「上級色」とは?

気づかないことかもしれませんが、戦隊とプリキュア、両シリーズの色に対するアプローチを並べてみると、意外なことがわかります。それは「男女の色の好み」かもしれません。
戦隊をベースにプリキュアの色の使い方を見ると一目瞭然ですが、「紫」の扱いがまるで違います。戦隊で紫が登場したのは『獣拳戦隊ゲキレンジャー』(2007年)のゲキバイオレッドが初めてでした。そのほか、レギュラーで加わったことがあるのは『宇宙戦隊キュウレンジャー』(2017年)のリュウコマンダー(リュウバイオレット)のみです。
一方のプリキュアは、『Yes!プリキュア5GoGo!』(2008年)の追加戦士であるミルキィローズ以降、ほぼすべてのチームメンバーに「紫」が入っていました。
ここで戦隊とプリキュアの「色」による立ち位置をあらためて確認してみましょう。
戦隊は基本的に中心が「赤」です。『忍者戦隊カクレンジャー』(1994年)や『電磁戦隊メガレンジャー』(1997年)のようにチームリーダーが別の色になっても、センターは主人公である赤。それを各色がサポートします。桃はゲストでの例外はあっても基本は女性専用色です。人気の色は青で、赤と同様にすべての作品で登場していました。続いて出演回数で見ると黄、桃と続き、少し離れて緑、その僅差に黒といった感じです。
プリキュアの中心は「桃」です。チームリーダーを集めたチームをピンクチームと公式で言っているくらいで、キュアブラックも黒ではなく桃の扱いになっていました。続いての人気色は黄で、4人以上のチームでは必ずメンバーにいます。その他の色は僅差で青、続いて紫、赤、緑、白という採用数になっていました。
キャラ設定があるので一概にはまとめられませんが、プリキュアでも赤の戦士は情熱的な面が強く、熱血の赤といったイメージです。ゆえに作品の中心に起きやすい。どちらかというと男性のイメージが強いのかもしれません。その逆に桃は女性のイメージが強いのでしょう。
青と黄は男性も女性も好きな色です。戦隊の女性戦士でもよく使われる色なので納得するところでしょう。こういった具合に男女での色の好みはそれほど変わらないように思えますが、「紫」だけは意見が分かれるようです。確かに女性は紫を着こなせる人が多くいる感じですが、男性の場合は下品に見えがちな色かもしれません。紫は使う人を選ぶ上級色と言う人もいます。
余談ですが、2021年の戦隊とプリキュアで、前述していた話を否定するような事態が起こりました。それは戦隊とプリキュアともにリーダーの色が「白」になったこと。これに対して両方のスタッフとも、「これまで変えなかったことに手をつけたい」と思ったそうです。シリーズも長年続くと、マンネリと言われても規定路線を崩したくないものですからね。
年末になって、そろそろ来年の戦隊とプリキュアの新作が発表されますが、安定と改革、どちらに舵を切るのか、ファンとしても期待半分不安半分というところでしょうか。
(加々美利治)


