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不人気は言いがかり! 『仮面ライダーアマゾン』が半年で終了した理由はただの不運?

当時のTV局事情が放送を半年にした

アマゾンといえばトリッキーなアクションが印象的。「S.H.Figuarts(真骨彫製法) 仮面ライダーアマゾン」(BANDAI SPIRITS) (C)石森プロ・東映
アマゾンといえばトリッキーなアクションが印象的。「S.H.Figuarts(真骨彫製法) 仮面ライダーアマゾン」(BANDAI SPIRITS) (C)石森プロ・東映

 本作の第1話から第4話までは、「大門勲」さんが脚本を担当しています。これは共同ペンネームで、まだ助監督だった長石多可男さんと平山公夫さん、それにプロデューサーの平山亨さんの合同名義でした。これまでのシリーズにないものを制作しようという意図だったのでしょう。

 こうしてスタッフが心血を注いで制作した『アマゾン』でしたが、思わぬ事態に見舞われることになります。それがライダーシリーズ最短となる半年、全24話での放送終了でした。これは決して人気や視聴率の低下によるものではありません。TV局側の都合が原因でした。

 もともとライダーシリーズは、地方によって放送の系列局が異なる、俗にいう「腸捻転」のまま放送されていたのです。それを解消するということで、『アマゾン』放送翌年の1975年4月にスタートするライダーシリーズからは、地方放送局の変更や時間帯の移動が決まっていました。

 これにより前番組『仮面ライダーX』は1年経たずに全33話で終了、次番組の『アマゾン』は「腸捻転」解消までの半年で終了という予定が組まれます。ちなみに『X』を延長という話もあったそうですが、結果的に1年以上の放送には耐えられないという判断をされました。

 こうして『アマゾン』は、生まれながらに半年の放送と決められていたそうです。当時の新聞のTV欄を見ると、全24話と記載されているものもありました。後年、不人気だったから、異色作過ぎたから、という打ち切り説を唱える人もいますが、すべて当初の予定通りだったというのが真実です。

 もっとも、この放送話数が決まっていたという話は、スタッフ全員が知っていたわけではありません。後年のインタビューによると、プロデューサーの平山さん、同じく阿部征司さん、内田所長などといった作品のかじ取り役である面々の全員が、放送途中で知ったとコメントしています。推測でしかありませんが、TV局側だけが承知の事実だったのかもしれません。

 この放送が半年だったということで、前番組に登場していた歴代仮面ライダーのゲスト出演ができなかったという影響を受けました。実はゲストライダーの登場は放送半年くらいが目安で、『アマゾン』も半年ほど放送してから検討しようとしていたそうです。

 つまり世界観が違うから歴代ライダーのゲスト出演がなかったのではなく、放送が半年だったから、その余裕がなかったといえるでしょう。もっとも、歴代ライダーのゲスト登場がなかったゆえ、『アマゾン』は独自色の強い作品へと昇華できたといえるかもしれません。

 なにせ半年のあいだに「ゲドン」と「ガランダー帝国」という2大組織をひとりで壊滅させたという、アマゾンは唯一無二の経歴を持つ仮面ライダーです。また、一部のファンから根強い人気があるのも、アマゾンのキャラクターとしての魅力が支えているのかもしれません。筆者もライダーシリーズでもっとも好きな作品であります。

(加々美利治)

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