【シャーマンキング30周年への情熱(37)】ついに登場したハオの野望と、滅ぼしたもの
2021年4月から放送中のTVアニメ『シャーマンキング』第13話では、麻倉葉の双子として誕生したハオが、ついに葉たちの前に現れました。転生を繰り返すハオが500年前に何をしたのか、考察していきます。
ついにハオが登場! 彼の目的とは……!?
2021年6月24日(木)に放送されたTVアニメ『シャーマンキング』第13話では、ついに宿敵となるハオが葉たちの前に登場し、彼にまつわる500年前の出来事までが一気に明かされました。今回でハオの目的と、そのための行動がある程度はっきりしてきましたね。一度それらを整理しておこうと思います。
ハオの目的は、シャーマンキングダムの建国です。普通の人間がいずれこの星を滅ぼしてしまうと確信したハオは、選りすぐりのシャーマンを集めて人間を滅ぼし、シャーマンの王国を作ろうとしていたわけです。
そのための準備として、彼はパッチ族だけが持つ五大精霊のひとつ「スピリット・オブ・ファイア」(S. O. F)を手に入れようとし、500年前にパッチ族として転生、まんまと成功させました。
ただ、肝心の建国の野望は失敗しました。前回のシャーマンファイトで優勝できなかったのでしょう。その後ハオがどうしたか定かではありませんが、恐らくは500年間、じっと時を待っていたのではないかと考えられます。
リリララによれば、ハオは「18万の月ののち、再び蘇る」と語ったとされています。18万日後……つまり500年後です。ただ筆者は、その間もハオが転生を繰り返した可能性を捨てきれていません。以前「生まれ持った巫力を高めるには一度死ぬしかない」ということを葉明が語ったのを覚えていますか? それなら死んで転生を繰り返せば巫力は上がっていくはずなので、ハオが500年間ただ魂のままさまよっているだろうか? と思ったからです。
しかし一方で、ハオはそうやってコツコツ頑張って生きるタイプではなさそうですよね? 転生を繰り返して巫力を高めることは、彼にとって「ちっちぇ」ことかもしれません。皆さんはどう思いますか?
ところで、今回は大きなミスリードがありました。そこは理解できたでしょうか?
セノミア族の伝承歌『滅びの歌』に、パッチ族が悪魔として歌われているという部分と、パッチ族がシャーマンキングダムの建国を目論んでいた……という部分です。
リリララはパッチ族が「シャーマンキングになれる」というエサで腕利きのシャーマンを募り、シャーマンキングダム建国に協力しなければ殺す……と信じていたようですが、彼女はもちろん、滅びの歌を作った古代のセノミア族も、パッチ族のことを誤解していたということがわかります。最後にハオがリリララに語った言葉で、それが決定的になります。このことは押さえておきたいポイントですね。