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『鬼滅の刃』錆兎と冨岡義勇の過去とは? かっこいい名言に「深い…」

吾峠呼世晴先生による漫画(マンガ)『鬼滅の刃(きめつのやいば)』(ジャンプコミックス/集英社)に登場する、錆兎(さびと)について解説します。錆兎は狐の面をかぶった不思議な少年で、炭治郎に稽古をつけてくれました。また、富岡義勇の命を助けていて、彼がいなければ物語が始まらなかったかもしれない、陰の功労者です。

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『鬼滅の刃』錆兎と炭治郎

TVアニメ『鬼滅の刃』より錆兎 (C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 錆兎は宍色(ししいろ)という、黄味がかった桃色の髪と狐の面が印象的な少年です。鬼によって親を失い、鱗滝左近次(うろこだき・さこんじ)に育てられました。

 また、錆兎は新たに鱗滝の弟子になった炭治郎に、稽古をつけた人物でもあります。

 炭治郎が錆兎と出会った場所は、鱗滝から「この岩を斬れたら”最終選別”へ行くのを許可する」と言われた巨大な岩の前です。炭治郎は半年経っても岩が斬れず、焦っていました。「頑張れ俺! 頑張れ俺!」と自らを叱咤していると、狐面をかぶった錆兎から「うるさい」「男が喚くな見苦しい」と言われてしまいます。

 この時炭治郎は錆兎から匂いがしないことを不審に思いますが、錆兎は「鈍い、弱い、未熟、そんなものは男ではない」と考える隙を与えず木刀で斬りかかってきます。

 錆兎の激しい攻撃を受けた炭治郎は気絶。それを見た錆兎は、狐面の少女・真菰(まこも)に後を任せました。真菰は炭治郎に、呼吸の方法や無駄な動きの悪い癖について教えます。

 そして半年後、炭治郎の前に錆兎は初めて真剣を持って現れます。炭治郎の刃は錆兎の面を割りました。狐面の下の錆兎は悲しいようなうれしいような、ほっとしたような笑顔を浮かべます。

 錆兎の助けで無事、最終選別に向かうことができた炭治郎。最終選別では、錆兎と真菰を倒した手鬼が待ち構えていました。しかし一番大きな岩を斬った炭治郎の刃は、手鬼の頸も斬り落としたのです。

錆兎の声優は梶裕貴

 アニメ『鬼滅の刃』で錆兎役を演じる梶裕貴(かじ・ゆうき)さんは、1985年9月に東京都で生まれました。2003年にポニーキャニオンが行ったオーディションでファイナリストに選ばれ、翌年にゲーム『帝国千戦記』の彰蘭役でデビューを果たしています。

 さらに2009年に「第三回声優アワード」において新人男優賞を受賞しました。それまでの活躍に加え、アニメ『夜桜四重奏~ヨザクラカルテット~』での比泉秋名役および、『黒執事 Book of Circus』のフィニアン役の演技が認められての受賞です。

 代表作として挙げられるのは、『進撃の巨人』のエレン・イェーガー役でしょう。少年期から青年期にかけて変りゆくエレン・イェーガーの感情を繊細に表現しています。また、『七つの大罪』の主人公、メリオダス役や『僕のヒーローアカデミア』における轟焦凍(とどろき・しょうと)役といった、ヒーロー的な役を演じています。また、ラブコメでも『からかい上手の高木さん』の西片役のように高い演技を見せています。

 私生活では、声優・竹達彩奈さんと結婚。当時大変な話題となりました。

『進撃の巨人』エレン役・梶裕貴が演じるキャラ3選 幅広い声色を使い分ける実力派

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錆兎の過去と冨岡義勇の着物の柄

 錆兎はもともと孤児でした。苗字がないのもそのせいでしょう。鱗滝の弟子として引き取られ、修行に励んでいたところに冨岡義勇と出会いました。義勇と錆兎は同じ年で家族がいないという共通点からすぐに友達になります。

 義勇から見た錆兎は「正義感が強く、心の優しい少年」でした。「痣」が出るほどの才能もあったはずだと義勇は言っています。「柱」以外で痣を出したのは炭治郎だけ。義勇から見て錆兎は柱になるほどの強さを秘めた人物だったのでしょう。

 しかし、最終選別が義勇と錆兎の運命を変えます。錆兎は最終選別の会場にいた鬼をひとりでほとんど倒してしまいました。そして、手鬼に敗れて命を落とします。一方、義勇は最初に傷ついて錆兎に助けられた後、何もしないまま最終選別を終えています。この時の経験は義勇に重くのしかかり、「自分は柱ではない」と考えるようになりました。

 また、義勇は錆兎の着ていた着物と、姉の形見の着物を半分ずつ羽織にして着ています。

錆兎の名言は深く、かっこいい

 清廉な生き方をした錆兎の言葉は、短い中に伝えたいことが詰まっています。まず、炭治郎に稽古をつけた時に印象に残る言葉を告げています。

「男なら 男に生まれたなら」

 炭治郎に稽古をつける時に2回も口にしています。最初は「どんな苦しみにも黙って耐えろ」という言葉の後に続け、2回目は「進む以外の道などない!」と締めました。錆兎自身もつらい時、この言葉で頑張っていたのかもしれません。

 後に炭治郎は「俺は長男だから我慢できた」という名言を語っていますが、錆兎の影響も少なからずありそうです。

 また、「男なら」という錆兎ですが、真菰とのやりとりを見る限り自分を励ましているだけで、特に男女で差をつけているわけではないようです。これも炭治郎の「長男」論に通じるものがあります。

「努力はどれだけしても足りないんだよ」

 最終選別へ向かった炭治郎。炭治郎を心配した真菰は、錆兎に大丈夫かと尋ねます。錆兎は安易な返事をせずに答えます。

「努力はどれだけしても足りないんだよ」

 錆兎も真菰も努力はし尽くしたはず。それでも手鬼には勝てませんでした。炭治郎が勝てた理由は、錆兎や真菰より大きな岩を斬ってきたことです。炭治郎の刀は、堅い手鬼の頸も斬り落としました。

「お前も繋ぐんだ 義勇」

 柱稽古に参加しない義勇を心配したお館様から、炭治郎は手紙を受け取ります。それは義勇が前を向けるようにして欲しいということ。炭治郎に4日つきまとわれた義勇は根負けして、過去の出来事を話し始めました。

 錆兎に守られ、最終選別を生き残ってしまった義勇。それを聞いた炭治郎は、「義勇さんは錆兎から託されたものを繋いでいかないんですか」と尋ねます。炭治郎の言葉で、義勇は錆兎の言葉を思い出しました。

 それは、姉の代わりに自分が死ねばよかったと錆兎に言った時のことです。それを聞いた錆兎は義勇に怒りました。

「自分が死ねば良かったなんて 二度と言うなよ」

 義勇の姉は、弟に生きていて欲しかったから鬼から守ったのです。それなのに守った弟が「自分が死ねばよかった」と言うなら、姉の犠牲は意味がなくなってしまうでしょう。錆兎はそれを「姉への冒涜」といいます。

 続けて錆兎は「お前は絶対死ぬんじゃない」といいます。

「姉が命をかけて繋いでくれた命を 託された未来を お前も繋ぐんだ 義勇」

 そして、錆兎も義勇に命を繋いだのです。錆兎の言葉を、義勇は悲しすぎて忘れていました。しかし、思い出した義勇は自分の未熟さを反省し、柱稽古に参加するようになりました。

錆兎が物語に与えた影響

『鬼滅の刃 兄妹の絆編』キービジュアル (C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 錆兎は序盤に登場するキャラクターですが、炭治郎と冨岡義勇というふたりのキーパーソンに大きな影響を与えています。錆兎が助けた炭治郎と義勇が大きな動きとなって、鬼舞辻無惨までたどり着きました。炭治郎と禰豆子を助けたのは義勇ですから、その義勇を助けた錆兎がいなければ『鬼滅の刃』の物語は始まっていなかったかもしれません。

錆兎に関連するキャラクター

※禰豆子の「禰」は「ネ」+「爾」が正しい表記

(マグミクス編集部)

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『錆兎』以外のキャラクター