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『鬼滅の刃』上弦の陸・妓夫太郎と堕姫の過去「何度生まれ変わっても」

『鬼滅の刃』は、劇場版の歴代興収が1位を記録。2021年に続編の『遊郭編』がアニメ化されると報じられています。『遊郭編』のキーキャラクターといえば、上弦の陸・妓夫太郎と堕姫でしょう。炭治郎と禰豆子と同じ兄妹ですが、全く違った道をたどった敵役です。そんな妓夫太郎と堕姫の生い立ちや最後についてご紹介します。

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妓夫太郎と堕姫 十二鬼月 上弦の陸の正体

TVアニメ『鬼滅の刃 遊郭編』ティザービジュアル (C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 2021年にTVアニメ放送が決定した『鬼滅の刃 遊郭編』でのエピソード。音柱・宇髄天元(うずい・てんげん)は、鬼の潜伏できる場所は「夜に営業する花街だ」と推測します。3人の妻を遊郭に潜入させましたが連絡が途絶え、天元は炭治郎と善逸、伊之助を連れて遊郭に乗り込みます。

 炭治郎たちは女装して、それぞれ「ときと屋」「京極屋」「荻本屋」に勤め、情報収集を始めました。

 京極屋に潜入した善逸は、蕨姫(わらびひめ)花魁が鬼だと気が付きますが、天元たちに情報を伝える前に捕まってしまいます。

 善逸からの連絡が途絶え、炭治郎たちは天元から撤退をうながされますが、遊郭に残りました。炭治郎は匂いで上弦の鬼・堕姫(だき)を見つけ出し、戦いに入りました。天元の妻を助け出した伊之助や善逸、そして天元も加わって苦戦の末に堕姫の頸を落としますが、堕姫の体は崩れません。

 それどころか、堕姫の腹部から妓夫太郎(ぎゅうたろう)の上半身が生えてきます。堕姫と妓夫太郎は2体で1体の鬼、上弦の陸だったのです。その実力は妓夫太郎が15人、堕姫が7人も柱をほうむってきたほど。しかも、2体同時に首を落とさなければ倒せません。さらに、妓夫太郎は堕姫を操りつつ情報も得ることができる強敵です。

妓夫太郎と堕姫の声優は?

 2021年に『遊郭編』のアニメ化が発表されましたが、2021年4月現在、妓夫太郎と堕姫を担当する声優は発表されていません。

 妓夫太郎は作中、自身の声を「醜い声」といっています。とはいえ、濁った声といわれる伊之助も松岡禎丞さんが熱演しています。『鬼滅の刃』には炭治郎役の花江夏樹さんや、鬼舞辻無惨役の関俊彦さんといった実績ある声優がキャスティングされています。妓夫太郎と堕姫を演じる声優も、実力のある人が担当することになるでしょう。

妓夫太郎と堕姫の哀しい過去 かわいい妹・梅

 妓夫太郎は吉原遊郭のなかで最も悲惨といわれる、羅生門河岸(らしょうもんがし)で生まれました。妓夫太郎本人によれば「子供なんて生きているだけで飯代がかかって迷惑」という貧しい地域です。

 妓夫太郎は生まれる前に堕胎されそうになり、生後も何度となく殺されかけました。貧しさのためとはいえ、幼い妓夫太郎を守ってくれる人は誰もいません。

 親からうとまれた妓夫太郎は痩せこけて不衛生で、声も容姿も他人からバカにされるような有様でした。昆虫やネズミを食べていたとさえいいます。遊び道具は客の忘れ物の鎌でした。

 そんな妓夫太郎ですが、妹が生まれてから変わります。「梅」と名付けられた妹は美しく、妓夫太郎の自慢でした。

 さらに妓夫太郎は成長し、自分の強さに気付きます。その強さで取り立ての仕事を始め、自分自身にも誇りを持てるようになったのです。

 ところが妓夫太郎が13歳の時に、妹が生きたまま焼き殺されてしまいました。兄を悪く言わた妹が客である侍の右目をかんざしで突き、失明させた報復です。

 黒焦げになった妹の死体を抱いて泣き叫ぶ妓夫太郎は、背中から斬られました。斬ったのは客の侍です。妓夫太郎は侍を斬り殺しましたが、傷の手当ができるはずもありません。妹を抱いたまま降りはじめた雪のなかを裸足で歩きます。

 その時現れたのは上限の弐・童磨(どうま)でした。童磨から血を与えられ、妓夫太郎と堕姫は鬼になったのです。

妓夫太郎と堕姫の最後「何度生まれ変わっても」

 不幸な生い立ちのせいで、妓夫太郎は鬼になっても後悔はなかったといいます。誰も助けてくれなかったことを理由に、今度は自分が幸せな他人を不幸にしていきました。

 そんな妓夫太郎の後悔は堕姫……妹・梅のことです。妹は妓夫太郎と違い素直で染まりやすい性格でした。

「(妹は)もっといい店にいたなら真っ当な花魁に 普通の親元に生まれていれば普通の娘に 良家に生まれていたなら上品な娘に なっていたんじゃないか」

 妓夫太郎はそう考えていました。もともと妹が殺されることになったのも、妓夫太郎が「奪われる前に奪え、とりたてろ」と教えたからであり、おとなしくしていれば違う結果になっていたかもしれないと思っていたのです。

 炭治郎たちにとどめを刺された後、妓夫太郎は暗い地獄のようなところにいました。そこに、生前の幼い姿に戻った妹が「お兄ちゃん」と呼びかけてきます。

 しかし、妓夫太郎は冷たく「お前とはもう兄妹でも何でもない」といいます。自分とは違う反対の明るい方にいけ、と突き放しました。そんな妓夫太郎の背中に妹はすがりつきます。

「ずっと一緒にいるんだから! 何回生まれ変わってもアタシはお兄ちゃんの妹になる絶対に!」

 妹は妓夫太郎に、かつてずっと一緒にいると約束した、と言います。それを聞いて妓夫太郎は昔、確かに「ずっと一緒にいる」と妹に約束したと思い出しました。

 妓夫太郎は泣き叫ぶ妹の足を黙って抱え、背負いました。そして、ふたりで地獄へ行ったのです。

 炭治郎は死の間際にいがみ合う兄妹にこう言いました。

「君たちのしたことは誰も許してくれない 殺してきたたくさんの人に恨まれ憎まれて罵倒される 味方してくれる人なんていない だからせめて二人だけはお互いを罵り合ったら駄目だ」

炭治郎の言うように、妓夫太郎と妹の罪は誰も許してくれないでしょう。だからこそ、お互いだけは憎み合うことなく、罪を償いにいったのではないでしょうか。

※禰豆子の「禰」は「ネ」+「爾」が正しい表記

(マグミクス編集部)

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