『鬼滅の刃』蝶屋敷の3人娘・寺内きよ 「遊郭編」の隠れたキーパーソン?
吾峠呼世晴先生による漫画(マンガ)『鬼滅の刃(きめつのやいば)』(ジャンプコミックス/集英社)に登場する、蝶屋敷の3人娘のひとりである寺内きよ(てらうち・きよ)について解説します。
- ネタばれ注意
蝶屋敷の3人娘・きよちゃんの見分けかた
寺内きよ(てらうち・きよ)は、鬼殺隊の病院ともいえる「蝶屋敷」で働く看護師です。まだ幼く、肩より少し長い髪に前髪を垂らし、両耳の上にそれぞれ蝶の飾りをつけています。
蝶屋敷には他に同じ年の中原すみ(なかはら・すみ)や高田なほ(たかだ・なほ)が住んでいます。3人娘の見分けかたとしては、「耳の上にある蝶の髪飾り」を目印にすると中原すみを見つけやすいでしょう。
看護師らしく白い丸襟がついたワンビースを着て、原作では黒、アニメではピンクのベルトを体の前でリボン結びにしています。ひらひらしたボタンワンピースはまさしく「大正レトロ」でかわいらしいと評判です。
寺内きよは那田蜘蛛山での上弦の伍・累(るい)との戦いのあと、炭治郎たちが治療を受けた時に登場しました。「機能回復訓練」ではマッサージを主にした「ほぐし」を担当。伊之助が泣くほど痛いマッサージです。女の子好きな善逸が「ウフフフフフ」と笑う姿に引きながらもマッサージをしています。
また、炭治郎が「機能回復訓練」で栗花落カナヲ(つゆり・かなを)に負け続ける姿を見て、「全集中の呼吸」を一日中続ける「全集中・常中」について教えてたのも寺内きよです。さらに、「全集中・常中」の訓練方法として、ひょうたんに息を吹き込んで破裂させる方法についても説明しています。
さらに炭治郎から頼まれ、眠っている時に全集中の呼吸が止まると、他のふたりと一緒に布団叩きで起こしました。その甲斐あって、炭治郎は一番大きなひょうたん割りに成功。カナヲとの訓練にも勝ちました。
寺内きよは「遊郭編」のキーパーソン?
2021年のアニメ放送が決定している『鬼滅の刃 遊郭編』。そのストーリーで、寺内きよがキーパーソンとも言える立ち回りをしたシーンがあります。
単行本9巻78話でのシーン。戦っている炭治郎の回想に寺内きよが登場します。回想で寺内きよは泣きながら炭治郎に言いました。
「私しのぶ様に言いますから
炭治郎さんの熱が下がらないこと」
炭治郎は寺内きよに頭を下げて、体は大丈夫だから発熱を秘密にして欲しいと頼み込みます。
「この体温計を見てください
三十八度です 昨日も一昨日もそうだったでしょ?
もうずっと……
熱が続くということはどこかに異常があるんですよ
私なんかじゃどうしたらいいのかわかりません
しのぶ様じゃなきゃ ……」
寺内きよに泣きながら言われた炭治郎は、うなりながら語ります。
「熱が出ている状態だと本当に調子がいいんだよ
"ヒノカミ神楽"を連続して使えるんだ もっと強くなれるかもしれない
しのぶさんに報告するのはもう少し待ってくれないか」
炭治郎に拝み倒された寺内きよは、少しだけ黙っていてくれることに。実は、この「熱」が単行本11巻94話で炭治郎に「痣」が出る伏線でした。「痣」を出すには、体温39度以上・心拍数200以上に耐えられるかどうかという条件があります。炭治郎の発熱はこの「痣」を出すためでした。
もし寺内きよが炭治郎の頼みを聞かず、胡蝶しのぶに報告していたら……炭治郎は治療で熱を下げられて、「痣」が出なかったかもしれません。
『鬼滅の刃 遊郭編』で炭治郎が痣を出せたかどうかを握るキーパーソンが、寺内きよだったのです。
寺内きよの声優は?
山下七海(やました・ななみ)さんは、1995年7月19日に徳島県で生まれました。中学時代から吹奏楽部に入り、歌や踊りに興味を持ちます。ファンだったアイドルグループ「AAA(トリプルエー)」が所属する芸能事務所「Avex」のホームページをチェック中に、見つけたオーディションに応募します。
2012年に「avex×81produce『Wake Up, Girls! AUDITION』第2回アニソン・ヴォーカルオーディション」に合格し、2014年放送のアニメ『Wake Up, Girls!』の久海菜々美役を演じました。その後、人気ゲームシリーズ『アイドルマスター シンデレラガールズ』の大槻唯役で人気に。アニメ『ダーリン・イン・ザ・フランキス』のミク役や『八月のシンデレラナイン』での岩城良美役を演じています。
山下七海さんは声優ユニット「Wake Up,Girls!」のメンバーとしても活躍し、シングル「極上スマイル/ I-1club」やアルバム「Wake Up, Best!」をリリース。人気、実力ともに高い声優として注目されています。
寺内きよの過去
寺内きよは、親や家族を鬼に殺されました。その後「蝶屋敷」に引き取られ看護師になっています。もともとは「蝶屋敷」から一般の家庭へ養女に出されるはずでした。
鬼との関わりを絶って幸せに過ごして欲しいという、胡蝶しのぶたちの心づかいだったかもしれません。
しかし、胡蝶しのぶや栗花落カナヲ、神崎アオイたちと暮らして家族同様になった寺内きよは、看護師として「蝶屋敷」に残っています。鬼と戦いはしませんが、炭治郎たち隊士が傷ついた時治療にあたり、影の立役者として活躍しました。
寺内きよに関連するキャラクター
(マグミクス編集部)